ECメディアとは?ECサイトメディア化のメリットや注意点、事例を解説

「ECサイトを運用しているけれど、なかなか集客や売り上げが伸びない」

「ECサイトでコンテンツを発信すべきか迷っている」

このようなお悩みを持つECサイト担当者の方向けに、この記事ではECメディアについて解説します。ECメディアとは、ECサイトとWebメディアが一体となったWebサイトのことです。

ECメディア上でコンテンツを発信することで、集客や売り上げアップ、リピーター創出などの効果が期待できます。ECメディアの具体的な事例をふまえながら解説しますので、ぜひ最後までお読みください。

目次

ECメディアとは

ECメディアとは

ECメディアとは、ECサイトとメディアが1つになったWebサイトの形態です。ECサイトを商品を購入する場だけでなく、コンテンツや情報発信の場として運営することで、Web集客に役立てられます。

ECメディアの種類と事例

ECメディアの種類と事例

ECメディアには、以下のような種類があります。

  • コンテンツ型
  • SNS連携型
  • 口コミ・レビュー特化型

上記のECメディアの特徴と、具体的な事例について解説します。

コンテンツ型

コンテンツ型は、ECサイトをそのままメディア化したものです。ユーザーにとって有益なコンテンツや、興味を引かれるコンテンツを発信し、コンテンツのなかで自然な形で商品の購入へと誘導します。

たとえばダイエットグッズを販売しているECサイトであれば、商品の宣伝ではなく、効果的なトレーニング方法やダイエットに役立つ食生活などについてのコラムを発信します。そのコンテンツの中で、自社のダイエットグッズの商品ページを自然な形で盛り込むのです。

定期的、継続的なコンテンツ発信が必要になりますが、ユーザーがファンになってくれれば商品の購入やリピーター創出に役立てられます。

コンテンツ型のECメディアの事例としてあげられるのが、「北欧、暮らしの道具店」です。

生活雑貨を扱うECメディアの「北欧、暮らしの道具店」ではコラムを掲載しており、スタッフの愛用品や着用レビュー、暮らしに関するトピックなどを連載しています。ほかにも40種類以上のコンテンツを掲載しており、単に商品を買うだけのECサイトではなく、コンテンツを読んで楽しめるメディアとして展開しています。

SNS連携型

SNS連携型は、TwitterやInstagramといったSNSでコンテンツを発信し、自社のECサイトへと誘導する形態です。ICT総研の「2022年度SNS利用動向に関する調査」によると、SNSの利用率はYouTubeが62%、Twitterが55.9%、Instagramが52.9%という結果が出ています。

SNS連携型のECメディアは、SNSでユーザーに自社コンテンツを発見してもらい、ECサイトへのアクセスを誘導するものです。ただし、SNSのみだと集客力が弱いという側面があり、オウンドメディアと並行して運用するのが一般的です。

SNS連携型のECメディアの事例としてあげられるのが、「RICE FORCE」です。

化粧品を主に取り扱っている「RICE FORCE」は、ターゲットである30代〜50代の女性に向けたコンテンツをFacebookアカウントで発信しています。商品の購入を促すよりも、情報発信やブランディングとしてSNSを活用しています。

口コミ・レビュー特化型

口コミ・レビュー特化型は、商品を実際に利用したユーザーからの口コミやレビューを主なコンテンツとしているECメディアです。

ECサイトで商品を購入する際は、試着やテスター利用などで実際の商品を試すことができない場合が多いです。商品の購入を検討しているユーザーにとって、実際に商品を利用した他のユーザーのレビューも重要な情報です。

口コミ・レビュー特化型のECメディアは、商品の口コミとともに購入ページへの導線を作ることで、口コミを見たユーザーを購入へと誘導する仕組みになっています。

口コミ・レビュー特化型のECメディアの事例としてあげられるのが、「@cosme SHOPPING」です。@cosme SHOPPINGは、口コミサイトである@cosmeと連動しており、@cosme上で口コミを閲覧したユーザーが購入ボタンを押すと、@cosme SHOPPING上で商品を購入できる仕組みになっています。

ECサイトをメディア化する3つのメリット

ECサイトをメディア化する3つのメリット

ECサイトのメディア化には、以下の3つのメリットが期待できます。

  1. SEO効果が高まりアクセス数増加が期待できる
  2. 購買意欲を高めやすくなる
  3. リピーター増加が期待できる

ECサイトのメリットについて、1つずつ解説します。

1. SEO効果が高まりアクセス数増加が期待できる

ECサイトをメディア化するメリット1つ目は、SEO効果が高まりアクセス数の増加が期待できるという点です。

SEOは「検索エンジンの最適化」といい、GoogleやYahoo!といった検索エンジン内で検索順位を高めてアクセス数を増やすことを指します。ECメディア内で積極的にコンテンツを発信してSEO効果を高めることで、検索エンジンでの検索順位が上がり、アクセス数の増加が期待できます。

ECメディアへのアクセス数が増えると、ECサイトの商品購入ページへのアクセス増加も期待できます。その結果、商品購入といったコンバージョンにもつながりやすくなり、売上アップが期待できるという点がメリットです。

2. 購買意欲を高めやすくなる

2つ目のメリットは、ユーザーの購買意欲を高めやすくなるという点です。

ECメディアでは、商品の宣伝だけではなく開発秘話や商品の使い方、商品の良さをコンテンツとしての情報を発信します。商品への理解が深まり、ユーザーの購買意欲の向上が期待できます。

写真や動画で商品の使い方を発信することで、実際の利用シーンがイメージしやすくなり、購入へのハードルが下がるという効果も期待できるでしょう。

3. リピーター増加が期待できる

3つ目のメリットは、リピーターの増加が期待できるという点です。

継続的に情報発信を行うことで、ユーザーは商品を購入するだけでなく日頃の情報収集としてECメディアにアクセスするようになります。自分にとって有益だと思える情報が発信されていれば、自然と商品やブランドのファンになり、商品をリピートしてくれる可能性が高まります。

リピートだけでなく、他の商品も合わせて購入したり、情報拡散や口コミなどで他のユーザーに宣伝したりしてくれるといった効果も期待できるという点もメリットです。ECメディアを通じてユーザーの信頼を得ることで、顧客満足度が向上し、リピーターや新規顧客の創出につながります。

ECサイトをメディア化する2つのデメリット

ECサイトをメディア化する2つのデメリット

ECサイトのメディア化には、以下の2つのデメリットについて解説します。

  1. ECサイト担当者の負担が増える
  2. すぐに効果が出るとは限らない

1. ECサイト担当者の負担が増える

ECメディアのデメリット1つ目は、ECサイト担当者の負担が増えるという点です。ECメディア運用には、コンテンツ作成と情報発信を継続的に行うことが重要です。

ECサイトの管理に加え、コンテンツの企画や作成、効果検証などが必要になります。社内の担当者を増員したり、一部の業務を外注したりしてECメディア運用の体制を整えることをおすすめします。

ECメディアを効果的に運用するには、コンテンツマーケティングやSEOの知識にもとづいたWEB集客のスキルが求められます。これらのスキルを担当者が身につけるまでに、労力や時間を要することも考慮しておくことが重要です。

2. すぐに効果が出るとは限らない

2つ目のデメリットは、ECメディアの運用を開始してもすぐに効果が出るとは限らないという点です。SEO対策を行ったとしても、実際に検索結果の上位に表示されるには一定の時間を要します。

SNSもフォロワーが増えるまでには継続的なコンテンツ発信が必要ですし、すぐにフォロワーを獲得できるとは限りません。すぐに効果が出なくても諦めず、試行錯誤を繰り返しながらユーザーを惹きつけるコンテンツ作りを工夫し、発信し続ける必要があります。

ECサイトをメディア化する際の3つの注意点

ECサイトをメディア化する際の3つの注意点

ECサイトのメディア化における、以下の3つの注意点について解説します。

  1. ユーザーのニーズを押さえたコンテンツを継続的に発信する
  2. メディア運営のための体制を整える
  3. サイト内の導線をわかりやすくする

1. ユーザーのニーズを押さえたコンテンツを継続的に発信する

1つ目は、ユーザーのニーズを押さえたコンテンツを継続的に発信するという点です。

ユーザーが「自分にとって有益だ」と思える情報や新しい情報を盛り込んだコンテンツを作成し、発信し続ける必要があります。新しいコンテンツを発信するだけでなく、過去に掲載したコラムのリライトをして情報を更新することも重要です。

サイトやSNSを訪れるたびに有益な情報や新しい情報が手に入るとユーザーに認識してもらうことで、継続的なアクセスやユーザーのファン化といった効果が期待できます。

2. メディア運営のための体制を整える

2つ目は、メディア運営のための体制を整えるという点です。

ECメディアを運用するには、コンテンツの企画や作成、入稿、効果検証などさまざまな作業が必要になります。ユーザーのニーズや競合のリサーチも必要となるので、メディア運営のための専用チームを作って対応するのがおすすめです。

メディア運営チームには、以下のようなポジションが必要です。

  • ディレクター、編集
  • デザイナーやライター
  • マーケター
  • エンジニア

上記のような人材を揃えて、継続的かつ円滑にメディア運営を行える体制づくりが必要です。

3. サイト内の導線をわかりやすくする

ポイント3つ目は、サイト内の導線をわかりやすくするという点です。

いくら有益な情報を発信していても、発信場所や導線がわかりにくいサイト構造になっていると、ユーザーの足が遠のいてしまいます。サイトデザインの視認性や操作性も考慮に入れ、閲覧や回遊がしやすいサイト作りを心がけることが重要です。

また、商品購入への導線も自然な形で挿入する必要があります。コンテンツを見てせっかく商品に興味を持ってもらっても、購入ページがわかりにくいと購入の機会を逃してしまう可能性があります。

コンテンツから、商品の購入ページへとアクセスしやすい導線作りが必要です。

まとめ

まとめ

ECサイトをメディア化し、ユーザーにとって有益な情報やコンテンツを発信し続けることで、ユーザーのファン化や売上アップ、リピーターの創出などの効果が期待できます。

ECメディアの運用で成果を出すためには、コンテンツや情報の継続的な発信が必要です。ECメディア運用のための専門部隊を立ち上げ、対応することをおすすめします。

ユーザーのファン化を促すようなコンテンツを作るためには、ユーザーのニーズや競合をリサーチしたり、魅力的なコンテンツを作るためのアイデア出しが必要です。そういった業務に集中するためにも、ルーティン作業はできるだけ自動化して時間やリソースを確保することをおすすめします。

アスニカのFULLTIMEは、EC業務に特化したRPAツールです。カートシステムや倉庫管理システムなどのシステムと連携でき、ルーティン作業を自動化することでEC担当者の負担を低減することができます。

ECメディア運用に注力したい、EC担当者の負担を減らして本来業務へのリソースを確保したいといったお悩みをお持ちの場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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