【初心者向け】RPAでできることは?8つの具体例を紹介します

現在の日本は少子高齢化や産業構造の変化に伴い、労働力不足が多くの企業で課題となっています。そのため「少ない人材でいかに効率よく働けるか」を念頭に、社内のDX化を進める企業が増えています。

DX化の中でも特に注目されているのが、RPAです。RPAは大企業、中小企業問わず、作業効率アップが見込めるツールと評判が高く、多くの企業で導入されています。しかしRRAについて「聞いたことはあるけど、よく分からない」という方も少なくありません。

当記事では初心者でも理解しやすいように、RPAの概要からRPAででできることと・できないこと、導入後の具体例を紹介します。

目次

RPAでできること

RPAでできること

RPAでできることとして、主に次の3つが挙げられます。

  • 定型業務の自動化
  • サポート業務の効率化
  • 定型的な反復処理

それぞれ詳しくみていきましょう。

定型業務の自動化

RPAが最も得意とするのは、手順が決まっている単純な定型業務です。

請求書や経費の処理、受注や納品の処理など、あらかじめ指定されたルールに従うと完了する作業であれば、比較的容易にRPAへ代替が可能です。ただし状況に応じて柔軟な判断が必要な業務の場合、RPAでは対応が難しくなります。

サポート業務の効率化

RPAは、電話やメール対応などのサポート業務の効率化に役立ちます。定型的な内容であれば、あらかじめ設定した文章のメール送信が自動で可能です。

電話対応に関しても効率化が見込めます。着信番号を参照しデータベースから顧客情報を取得し、オペレータに提示が可能です。他にも顧客対応の履歴転機にも活用できます。コールセンターでは、顧客の対応方法を細かく履歴として残す場合があります。

そのため対応履歴の記録が必要ですが、記録は時間が掛かるため、業務効率化の妨げになっているケースも少なくありません。その点RPAを導入することで、対応履歴の転記作業を自動化でき、時間短縮と業務効率の向上が期待できるでしょう。

定型的な反復処理

RPAは定期的な反復処理も行えます。複数店舗を運営し各店舗の売上をWebシステムで管理している企業にとって、各店舗の売上データの取り込みは毎日発生する作業の一つです。

データの取り込み作業では、日付を含むファイル名の変更といった単純作業が発生します。RPAを導入すると、インポート処理の完了を待つような繰り返し作業の自動化が可能です。

RPAは定型的な繰り返し処理を得意としているため、データの収集や分析にも活用できます。定型業務であっても、データの収集や分析には一定の時間が必要ですが、RPAの自動処理により時間短縮が期待できるでしょう。

RPAでできないこと

RPAでできないこと

RPAでできないこととして、次の3つが挙げられます。

  • 自ら考えての判断
  • ルール変更や複雑な処理
  • 手書き文字や画像の読み取り

それぞれ詳しくみていきましょう。

自ら考えての判断

RPAは決められた手順通りの行動は得意ですが、たとえ人間にとっては小さなトラブルでも、自ら判断できないためトラブル発生時の対応は行えません。すべての業務がRPAで対応できるわけではないため、RPAの特性を理解して導入を進めましょう。

ルール変更や複雑な処理

RPAは定期的にルールが変わったり、複雑な処理が必要だったりする業務とは相性が悪い傾向にあります。

ブラウザやアプリケーションのバージョンアップで対象製品の仕様が変更されたり、対象Webサイトのアップデートでボタンの位置やレイアウトが変更されたりすると、エラーが発生するケースも珍しくありません。

エラーを避けるためにも、イレギュラーな事象が発生した場合の対応について、あらかじめ手順やルールを決めておくことをおすすめします。

手書き文字や画像の読み取り

RPAは手書きの文章を読み取り、理解することができません。そのため紙の文書に記載されたデータを扱う場合は、内容をコンピューターに入力する必要があります。また画像の読み取り・認識もRPAは苦手としています。

RPAでできることの8つの具体例

RPAでできることの8つの具体例

RPAでできることの具体例は、以下の8つです。

  • 日次の定型レポート作成
  • 見積書・請求書の自動作成
  • 顧客情報の照会やデータベースへの反映
  • マーケティング業務の効率化
  • 入金消込作業の自動化
  • 商品やサービスの口コミ収集
  • 定型メールの自動送信
  • 問い合わせへの自動対応

一つずつ解説していきます。

1.日次の定型レポート作成

ECサイト運営者が売上を伸ばすためにWebサイトの改善を行う場合、サイト訪問者、サイト滞在時間、販売量、広告宣伝の投資対効果など、現状データの収集・分析が重要です。

RPAでは、ECサイトや広告媒体の管理画面からあらかじめ設定された情報を自動的に取得し、定型的なレポートの作成が可能です。作業を毎朝行うように設定しておけば、担当者は始業と同時にレポートを確認できるため、すぐに分析や対応など次のアクションが取りやすくなります。

2.見積書・請求書の自動作成

RPAは見積書や請求書の自動作成も可能です。見積書や請求書では、記載する品名や数量、金額などの項目や手順が決まっているため、RPAで自動化しやすい業務の一つです。

見積書や請求書に関しては、営業担当者が売上伝票を経理担当者に提出し、経理担当者が販売管理システムにデータを転記・入力し請求書発行という手順で行われている企業も多いでしょう。RPAを活用すれば、ミスのない見積書・請求書が効率的に出来上がります。

具体的には営業担当者が標準的な売上伝票のファイルを共有フォルダにアップロードするだけで、RPAが自動的に売上データを販売管理システムに転記し、設定した期日に発行された請求書をメールで受け取ることが可能となります。

3.顧客情報の照会やデータベースへの反映

顧客情報の照会やデータベースへの反映もRPAが得意とする業務の一つです。データベースやWebサイトから必要な情報を収集し、決められたフォーマットに転記するという一連の作業は、手順が決まっているためRPAによる自動化が可能です。

またRPAは他のシステムと連携し、顧客情報をもとに見積書や提案書、プレゼン資料などの作成も可能です。新規顧客獲得時には、社内で使用している会計ソフトや顧客リスト用のExcel、業務管理アプリケーション、名刺管理アプリケーションなど、複数のシステムに手作業で顧客情報を登録している企業も多いのではないでしょうか。

RPAを活用すれば、顧客情報を専用フォームに一度入力するだけで、RPAが各システムにログインし、フォームに入力された顧客情報を自動的に登録することができます。これにより、手作業で発生しがちな入力漏れや情報の誤りなどの登録ミスも防止できるでしょう。

4.マーケティング業務の効率化

RPAはマーケティング業務の効率化にも役立ちます。マーケティング業務の一環として、自社の製品やサービスと競合する他社の製品やサービスの価格を定期的に調査する企業も多いです。

RPAにより公式サイトやECサイトで販売されている競合商品の価格データが収集され、Excelのリストに自動的にまとめられるため、自動化が可能です。必要に応じて1日1回、週1回などの検索頻度を設定すると良いでしょう。

さらにキーワードを判定し、プラス・マイナス評価に分け、検出されたらメールで通知が届くように設定することも可能です。商品の認知度や好感度に関するデータ分析に役立てられるでしょう。

5.入金消込作業の自動化

入金消込作業を自動化できるのもRPAの強みです。通常、入金の取り消しは請求情報と取引先の実際の決済情報を手作業で照合し、確認が取れ次第、決済を消去します。

しかし、企業規模が大きい会社ほど取引先が増加し、口座の情報を確認する手間がかかります。RPAを導入すれば、データを照合し、入金確認済みのものを削除した上で、未入金のものをリストアップする作業の自動化が可能です。

6.商品やサービスの口コミ収集

RPAツールはサービスや製品レビューの収集にも利用できます。各種SNSに投稿された自社や自社製品に関するレビューやコメントは、RPAを使うことで自動で収集・記録が可能になります。

また、RPAとMicrosoftアプリケーションを連携させることで、収集したレビューのキーワード抽出からExcelやPowerPointファイルへの集計までを自動化できます。収集したデータを分析すれば、商品開発や広告宣伝に活用できるでしょう。

7.定型メールの自動送信

問い合わせや申請、書類などの臨機応変な対応が求められるメールは、自動化には向いていません。しかし、会社説明会などのイベントの告知や、応募者への面接日の案内といった、定型文がよく送られるメールに対しては、RPAで自動化できるケースも多いです。

これにより、業務負担の軽減だけでなく、送信漏れや宛先間違いなどのヒューマンエラーを防ぐことができます。

8.問い合わせへの自動対応

あらかじめ対象となる問い合わせやメールの返信内容を設定しておけば、RPAが自動的に問い合わせへの対応を行います。

具体的には社内の業務管理システムに問い合わせ内容を転記し、問い合わせ内容に応じて各部門の担当者に通知が送られる仕組みです。

問い合わせへの返信や問い合わせ情報の登録、社内での共有などを自動化することで、業務の効率化が期待できるでしょう。

まとめ

まとめ

今回はRPA導入の目的からRPAでできること・できないこと、自動化できる業務について解説しました。RPAは定型業務の自動化に役立つとされており、導入することで業務の効率化やDX実現につながる可能性が高くなります。

とはいえすべての業務を自動化できるわけではないため、RPAを上手く活かすためには業務を洗い出し、RPAが担える業務なのか事前判断が大切です。

弊社「FULLTIME」では、EC業務を自動化できるRPAを提供しています。100社以上のECサイトで500台以上のRPAロボット活用実績があり、ECサイト業務でお困りの方はぜひご相談ください。

お問い合わせ | FULLTIME | EC事業者のためのRPA

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