EC戦略における基本的な考え方とは?成功に導くための戦略も徹底解説!

新型コロナウイルスの流行をきっかけに、EC事業に参入する企業が増えてきています。多くの企業がEC事業に参入していく中で、売上アップを目指すためには、EC戦略が必要不可欠です。

ただし、現代ではスマホの普及やSNSなどのツールが発達したことで、顧客は自由に検索して自身の必要な情報を収集できるようになっており、購買プロセスも多様化しています。そのため、どのようにEC戦略を立てていけばよいか、分からないという方も少なくありません。

当記事ではEC戦略の基本的な考え方やECサイトを成功に導く戦略、EC戦略を立てる際のポイントについて解説します。

目次

EC戦略における基本的な考え方

EC戦略における基本的な考え方

EC戦略における基本的な考え方は次の2つです。

  • 売上の算出方法
  • 基本戦略

それぞれ詳しくみていきましょう。

1.売上の算出方法

ECサイトの売上は以下の方法で算出できます。

  • 売上=集客×CVR(購入率)×顧客単価

各項目の詳細は以下のとおりです。

  • 集客:ECサイトへ訪問したユーザー数
  • CVR:訪問したユーザーの中で購入した人数
  • 顧客単価:ユーザー1人あたりの購入額

上記のことから、売上をアップするためには「集客数」「CVR」「顧客単価」を高める必要があります。

2.基本戦略

ECの基本戦略は主に以下2つです。

  • ポジショニング
  • ターゲティング

それぞれ詳しくみていきましょう。

ポジショニング

「ポジショニング」とは、企業が顧客の悩みをどのように解決し、価値を提供するべきかを定めるとともに、自社製品を使用するメリットを認知してもらう活動のことです。EC事業を成功に導くためには、競合他社との差別化が欠かせません。

そのため、競合サイトを分析したうえで、市場環境を理解し、自社独自の強みであるUSPを考えて、自社の強みを最大活せるポジションを確立する必要があります。

「USP(Unique Selling Proposition)」とは、自社および自社製品が持っている独自の強みのことです。配達スピードの速さや商品ラインナップの豊富さなどが、USPとして挙げられます。

ターゲティング

「ターゲティング」とは、製品やサービスを売り込むターゲットを絞り込む戦略のことです。EC事業でも自社サイトを利用する顧客の年齢層や人物像などを具体的に想定していきます。

ターゲットの年齢層や人物像などによって、有効な施策は異なるため、しっかりと顧客層を想定することが大切です。顧客層が大まかに想定できたら、ペルソナを設定しましょう。

「ペルソナ」とは、ターゲットとなる顧客層のより詳細な人物像のことです。例えば、20代男性がターゲットならば、26歳男性、茨城県出身、東京都在住、彼女と同棲中、エンジニア、年収380万円というようにペルソナを設定して、人物像を掘り下げます。

ターゲットを絞り込んでペルソナを設定できれば、コスト削減や成約率向上も期待できるため、基本戦略を練る際はしっかりとターゲティングを行いましょう。

ECサイトを成功に導く8つの戦略

ECサイトを成功に導く8つの戦略

ECサイトを成功に導く戦略として次の8つが挙げられます。

  • 自社ECとECモールに同時展開する
  • ネットとリアルを融合させる
  • 顧客の囲い込みを図る
  • 海外の顧客にも販売する
  • 顧客体験の向上を図る
  • SNSを活用する
  • コンテンツマーケティングに取り組む
  • マーケティング活動をオートメーション化する

それぞれ詳しくみていきましょう。

1.自社ECとECモールに同時展開する

売上の最大化を図りたい場合は、自社ECとECモールを同時展開するとよいでしょう。ECモールとは、Amazonや楽天市場といった複数のショップが出店しているショッピングモール型のECサイトです。

認知度の向上や自社EC以外の顧客との接点を得られるといったメリットがあります。ただし、出店コストがかかる他、EC担当者の業務負担も増えるため、同時展開する際は、人員やリソースに余裕があるか確認しておきましょう。

2.ネットとリアルを融合させる

ネットとリアルを融合させるといった点では、オムニチャネル戦略が有用です。オムニチャネルとは、実店舗やアプリ、ネットショップなどの複数のチャネルで顧客に対してシームレスな買い物体験を提供する戦略です。

例えば、オンラインで注文した商品を実店舗で受け取る、近隣にある店舗の在庫有無をオンラインでチェックできるなどの施策が挙げられます。

3.顧客の囲い込みを図る

顧客の囲い込みも、ECサイトを成功に導く立派な戦略の1つです。顧客を囲い込む手段として近年注目を浴びているのが、公式アプリの開設・利用です。

公式アプリであれば、来店クーポンをアプリ上で配布したり、プッシュ通知でお知らせを配信したりできます。特にプッシュ通知によるお知らせはメルマガよりも目に留まりやすいです。

また、公式アプリを起動すれば、同時にECサイトへアクセスさせられる他、目当ての商品・サービスもスムーズに検索できるといったメリットがあります。ただし、アプリ開発はノウハウや多額の資金があるため、施策としてはハイリスクハイリターンです。

4.海外の顧客にも販売する

越境ECを展開して、海外の顧客に販売するのも戦EC戦略の1つです。実店舗がある場合は低リスク・低コストで海外顧客にアピールでき、インバウンド客の集客にもつなげられるといったメリットがあります。

取引額も年々増加傾向にあるため、更なる売上拡大を目指すのであれば、グローバル展開も視野に入れるとよいでしょう。ただし、cookieや個人情報の規制など、データ管理が厳しくなっています。

そのため、グローバル展開する場合は、個人情報保護法はもちろん、取引相手国の法律も考慮しながら、運営しなければなりません。

5.顧客体験の向上を図る

「顧客体験の向上」とは、このECサイトで購入して良かったと顧客に思ってもらうことです。顧客体験を向上させることができれば、次回の買い物につなげることができるため、リピーター化させることもできます。

顧客体験を向上させるために欠かせないのは、ユーザー目線に立ってサイトを改修し続けることです。自分がユーザーならどのようなサービス、機能が欲しいかを常に考え、サイトに反映させていきましょう。

6.SNSを活用する

InstagramやTwitter、Facebook、YouTube、LINEといったSNS活用もEC戦略には有用です。売上に直結するわけではないものの、顧客とのコミュニケーション機会を作れます。

SNSによっては高い拡散力があるため、知名度を向上させやすく、カスタマーレビューのような間隔で顧客自身に商品・サービスの情報を発信してもらえるメリットもあります。

7.コンテンツマーケティングに取り組む

コンテンツマーケティングとは、Web記事やYouTube動画などを使用したマーケティング活動のことです。ECサイトやSNSにおいて、顧客満足度の高い充実した内容のコンテンツを用意することで、集客につなげることができます。

特にGoogle検索の上位表示を目指す取り組みであるSEO対策は最もポピュラーな施策として、多くの企業が取り組んでいます。

8.マーケティング活動をオートメーション化する

マーケティング活動のオートメーション化とは、Webマーケティングの1部プロセスを自動化することです。例えば、メルマガ配信やプッシュ通知は、性別や年代、行動・購入履歴など、顧客情報によって内容を変えています。

これらの業務をオートメーション化すれば、業務を効率化しながら、顧客にあわせたアプローチが可能です。

EC戦略を立てる際の3つのポイント

EC戦略を立てる際の3つのポイント

EC戦略を立てる際のポイントとして次の3つが挙げられます。

  • 常に正しい情報を提供する
  • 競合他社を分析する
  • 顧客の属性にあわせてアプローチする

それぞれ詳しくみていきましょう。

ポイント1.常に正しい情報を提供する

顧客は信頼度の高いECサイトから商品・サービスを購入する傾向にあります。したがって、ECサイトの売上アップを目指すのならば、顧客からの信頼を得ることも大切です。

送料や手数料の有無、決済方法、配送方法などに関する記載がない場合や、記載情報に誤りがある場合は顧客からの信頼を得にくい他、トラブルに発展するリスクも高くなります。そのため、常に正しい情報を提供するとともに、顧客の目につきやすい場所に情報を提示しておくことが重要です。

ポイント2.競合他社を分析する

ECサイトにおけるWebマーケティングを実施するうえで、競合他社の分析は欠かせません。競合他社を分析することで、競合サイトとの差別化を図り、効果的な集客や売上アップにつなげられます。

また、競合サイトの内の導線や商品の掲載方法などを多角的に調査・分析するとよいでしょう。調査・分析して自社サイトと比較することで、自社独自の強みであるUSPを明確にできるため、強みを最大限活かしたマーケティングを実施できます。

ポイント3.顧客の属性にあわせてアプローチする

現代はインターネット上に情報が溢れかえっており、個人が自由にネット検索し、情報を収集できるようになりました。

また、GoogleやYouTube、TikTok、Instagramなど、情報収集できるツールも多様化した他、性別や年代によっても使用するツールが異なります。つまり、商品やサービスを購入するプロセスも多様化しているということです。

したがって、特定の属性に絞った従来の施策では、顧客に適した商品やサービス、有益なコンテンツを提供できません。顧客の興味・関心があるものは何か、どのような情報を欲しがっているのかをしっかりと分析し、顧客の属性にあわせたアプローチを行いましょう。

まとめ

まとめ

今回はEC戦略の基本的な考え方やECサイトを成功に導く戦略、戦略を立てるポイントについて解説しました。多くの企業が参入しているEC事業において、売上アップを目指していくためには、しっかりとした戦略が必要不可欠です。

やみくもにECサイトを立ち上げるのではなく、当記事で紹介したEC戦略や戦略を立てるポイントを参考にしながら、自社の環境に適したECサイト展開を行っていきましょう。

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