RPAは内製化と外注の使い分けが重要!運用フェーズで失敗しない判断ポイントを解説

RPAの導入を進める中で、「内製化すべきか外注化すべきか」という判断に悩む企業は少なくありません。
ツール自体は導入できたものの、運用体制が定まらず、十分に活用できていないケースも見受けられます。
特にRPAの開発や修正が特定の担当者に依存すると属人化が進み、エラーや改善への対応が滞って業務効率化の効果を実感しにくくなるリスクがあります。
そこで本記事では、RPAの運用フェーズや業務特性に応じて、内製化と外注をどのように使い分けるべきかを整理しました。
判断を誤らないための考え方や、実務に落とし込む際のポイントを分かりやすく解説します。
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一方で、業務フローの変更や例外対応も多く、運用体制によって成果に差が出やすい点には注意が必要です。
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RPAは内製か外注かの選び方で成果が決まる
内製か外注かは優劣の問題ではなく、自社の業務特性・体制・フェーズに合っているかが判断軸になります。
内製は改善スピードや柔軟性を高めやすい点が特徴です。
一方で、設計や保守が特定の担当者に依存し、属人化や品質のばらつきが生じやすくなる傾向もあります。
外注は安定した運用や横展開を進めやすい反面、要件定義が曖昧なまま進むと、期待との乖離やコスト増を招くおそれがあります。
どちらを選ぶ場合でも、運用設計の整理は欠かせません。
RPAの効果を高めるには、以下の項目を整理しておく必要があります。
- 何を目的とするのか
- 誰がどこまで担うのか
- どの範囲に責任を持つのか
必要に応じて、内製と外注を組み合わせる判断も視野に入れるとよいでしょう。
内製・外注どっちを選ぶ?RPA運用の判断チェックリスト
RPAを内製化すべきか外注すべきかは、企業の体制や業務内容によって異なります。
まずは現状を客観的に整理し、どちらを起点に検討すべきかを把握しましょう。
以下のチェックリストで該当項目が多い側をベースに運用方針を検討してみてください。

内製を優先しやすいケース
- 業務ルールの変更が頻繁に発生する
- 社内にRPAの設計・レビューができる人材がいる
- 小〜中規模の自動化を継続的に進めたい
- 現場主導で改善サイクルを回したい
外注を優先しやすいケース
- 設計・保守がすでに属人化している
- 全社展開や品質の均一化が求められる
- 内製リソースが不足している
- 開発から保守までの責任範囲を明確にしたい
特に停止時の影響が大きい業務は、外注や第三者レビューを組み合わせることで、安定した運用につながりやすくなります。
また、要件定義や標準設計の整理に不安がある場合は、運用設計から支援してくれる外注パートナーを活用するのも一案です。
内製か外注かを二択で考えるのではなく、業務特性や運用フェーズに応じて柔軟に使い分けましょう。
立ち上げ時は外注し、安定後に内製へ移行するといった段階的な運用も有効です。
RPA運用は内製化と外注化で何がどう違うのか比較
まずは、RPA運用で差が出やすい比較軸を押さえ、自社の現状に近い選択肢を見極めましょう。
以下では、それぞれの観点ごとに内製化と外注化の違いを整理します。

| 比較項目 | 内製化 | 外注化 |
|---|---|---|
| コスト感 | 〇 初期費用を抑えやすい △ 教育コストや工数の増大に注意 | 〇 予算管理しやすい △ 契約費用が発生する |
| 人材負担 | △ 担当者に負荷集中 | 〇 社内リソースを抑えられる |
| 対応スピード | 〇 軽微な修正や変更に迅速に対応可能 | △ 修正依頼や反映に時間がかかる |
| 運用安定性 | △ 体制・ルール次第でばらつきが出やすい | 〇 標準化されたプロセスで安定稼働可能 |
| ノウハウ蓄積 | 〇 社内に知見や改善文化が蓄積 | △ ノウハウがベンダー側に集中し、社内に残りにくい |
RPA運用の成果は、どの観点で違いを理解し、目的に合わせて選べているかで決まります。
判断を誤ると、コスト増・属人化・停止リスクなどの課題が表面化しやすくなるため注意しましょう。
コスト・費用感の違い
内製化は初期費用を抑えやすく、外部委託費用が発生しない点がメリットです。
ただし、以下のような点が見えにくく、長期的には想定以上のコストがかかる場合があります。
- 設計・開発・テスト・保守にかかる担当者工数
- 教育・引き継ぎコスト
外注化は契約費用が発生しますが、初期費用や保守費用が明確で予算管理しやすい点が特徴です。
停止リスクが大きい業務では、安定感を重視する場合に向いています。
向いている企業の特徴
- 内製化
→初期費用を抑えたい・社内で管理したい - 外注化
→予算管理を明確にしたい・停止リスクを減らしたい
リソース・人材負担の違い
内製化では、担当者に負荷が集中しやすく、異動や退職時に運用が滞るリスクがあります。
複数業務を並行して自動化する場合、スキルや負荷のばらつきが成果に影響するでしょう。
外注化は専門チームに開発・保守を任せられるため、社内リソースを抑えて運用可能です。
ただし、丸投げ状態だと業務理解が進まず、改善スピードが落ちる場合があるため情報共有が不可欠です。
向いている企業の特徴
- 内製化
→社内に十分な人材がいる・改善サイクルを自社で回したい - 外注化
→社内リソースが不足している・運用を安定させたい
スピード・運用安定性の違い
内製化は軽微な修正や業務変更に柔軟に対応でき、現場主導で改善を回しやすい点が強みです。
ただし、設計ルールやレビュー体制が不十分だと、品質のばらつきやトラブルが起こりやすくなります。
一方、外注化は標準化されたプロセスで安定稼働が期待できます。
大規模・重要業務ではリードタイムが発生しますが、停止リスクを抑えることが可能です。
向いている企業の特徴
- 内製化
→軽微な変更が多い・現場で改善したい - 外注化
→停止リスクを抑えたい・安定稼働が優先
ノウハウ蓄積・将来性の違い
内製化では、社内にRPAノウハウや改善文化が蓄積され、将来的な横展開や業務改善活動の定着が期待できます。
ただし異動や退職時に知見が失われないよう、文書化やレビュー体制の整備が必要です。
外注化は短期的な安定運用が得やすい一方、社内にノウハウが蓄積されにくく、内製移行や改善の自由度が制限される場合があります。
設計書や運用ルールの共有を定期的に行うことが重要です。
向いている企業の特徴
- 内製化
→将来的に自社運用を定着させたい・ノウハウ蓄積を重視 - 外注化
→短期的な安定運用を優先・内製化は将来的に検討
自社のフェーズ別に見るRPA運用体制
RPA運用の体制は、企業の導入フェーズやリソース状況によって異なります。
以下では、内製化が向いている企業と外注を検討すべき企業の特徴を整理しました
自社の状況に照らして判断する際の参考にしてください。
内製化が向いている企業
内製化が適しているのは、社内にRPA運用を担える人材がいる、または育成可能な体制が整っている企業です。
業務プロセスが標準化され、頻繁な修正や改善が求められる場合には、内製化によって迅速な対応が可能になります。
また、内製化することで社内に知見を蓄積でき、将来的な横展開や業務改善活動にも活かせます。
属人化を防ぐためのレビュー体制やドキュメント整備を進めやすくなる点も特徴です。
外注を検討すべき企業
外注化が向いているのは、社内リソースが限られ、RPA担当者を十分に確保できない企業です。
複雑な業務や大規模システム連携が必要な場合、外部の専門チームに運用を任せることで安定稼働を確保できます。
費用は発生しますが、契約範囲が明確で予算管理がしやすく、停止リスクの大きい業務でも安心して運用できます。
外注化時には設計書や運用ルールの共有を明確にし、将来的に内製化や改善に活かせる体制を整えることも重要です。
RPA運用を内製化する場合の進め方【4ステップ】
以下では、内製化を成功させるための具体的なステップを詳しく解説します。
人材確保・要件定義・開発・改善のサイクルを順序立てて進めましょう。
ステップ①開発スキルを持った人材を確保する
内製化を始めるには、まず開発スキルを持った人材の確保が重要です。
社内にエンジニアがいる場合は、RPA開発に必要なスキルを学習してもらいます。
適任者がいない場合は、RPA経験者の採用も検討しましょう。
加えてAPIやサーバー、セキュリティに関する知見がある人材がいれば、トラブル発生時の対応や復旧を迅速に行えるため、運用の安定性が高まります。
ステップ②RPAに関する要件定義を行う
人材が揃ったら、自動化する業務やツールで必要な動作を明確にし、要件定義を進めます。
この段階では、現場担当者との連携が欠かせません。
業務の実態を把握しているのは現場担当者であり、導入後に使用するのも同じ担当者です。
業務フローの確認や作業イメージの共有を事前に行うことで、開発効率が向上し、運用定着もスムーズになります。
ステップ③ツールの設計・開発を進める
要件定義が整ったら、ツールの設計・開発に着手します。
開発方法は主に以下のとおりです。
- プログラム言語で一から作る
- 既存のRPAツール・オープンソースソフトウェアを活用する
業務内容や自社システムとの親和性を考慮し、最適な開発手法を選びましょう。
ステップ④効果検証と改善を継続する
運用開始後は、効果検証と改善のサイクルを継続することが不可欠です。
RPAを導入しても、想定どおりの効果が得られない場合や、業務プロセスに改善余地が残ることがあります。
トラブル発生時に迅速に対応できるよう、以下のような工夫を行うことで属人化を防ぎ、安定した運用を維持できるでしょう。
- マニュアルを作成して対応手順を明確化する
- 複数人で運用できる体制を整備する
改善の過程で得られた知見は社内に蓄積され、将来的な横展開や業務効率化にも活かせます。
RPAに向かない業務とよくある失敗パターン
RPAは定型業務の効率化に有効ですが、業務特性によっては導入効果が出にくいケースもあります。
業務選定を誤ると、運用負荷が増えたり改善が思うように進まなかったりする原因になります。
RPA導入に向かない業務の代表例は以下のとおりです。
- 業務ルールや手順が頻繁に変わる業務
- 人の判断や例外対応が多い業務
- データ形式やシステム仕様が統一されていない業務
- 作業量や実行頻度が少ない業務
業務フローが安定していない場合、修正や保守が頻発し、運用コストが増えやすくなります。
また、複数システム間でデータ連携が発生する業務は、エラーが起きやすくなるため注意が必要です。
RPA導入にあたっては、業務の安定性や削減効果を事前に見極めましょう。
内製・外注どちらでも起こりやすい失敗例
内製・外注を問わず起こりやすいRPA運用の失敗例は以下のとおりです。
- 修正対応が追いつかずRPAが使われなくなる
- エラーが頻発し、確認・手戻り作業が増える
- 特定担当者しか対応できず運用が止まる
- 費用対効果が合わず、途中で運用を断念する
業務ルールの変更に対応できないまま運用を続けるとRPAが形骸化し、手作業に戻る工程が増えてしまいます。
その結果、効率化どころか業務負荷が増すケースも少なくありません。
またエラーが頻発すると、原因調査や復旧対応に時間を取られ、現場の信頼を失う要因になります。
業務選定の段階でリスクを把握し、内製・外注それぞれの役割や責任範囲を明確にしておくことが重要です。
【事例】EC業務でRPAを活用した成功事例
株式会社クロコス様では、特定コースの変更業務をRPAで自動化し、従来は2日間かかっていた処理が導入後は午前中のみで完了しています。
当時は4名体制で対応しており、他業務と並行しながら進める必要があったため、残業が発生しやすい状況が続いていました。
RPA導入後は処理とチェックを自動化できたことで、業務効率が大幅に向上。
削減できた時間は、顧客対応メールの作成や一対一のコミュニケーションなど、人にしかできない業務へ充てられています。
また人件費の面でも変化があり、新規採用が不要になった分、予算を販促部門の強化に回せるようになりました。
この事例は、RPAによって単純作業を短縮し、社員が付加価値の高い業務に集中できる環境を構築できることを示しています。
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RPAは内製か外注かではなくフェーズに応じた使い分けがおすすめ
RPAの導入を検討する際、内製か外注かで迷う企業は多いですが、自社のフェーズや業務特性に応じた使い分けが重要です。
初期導入段階では外注によって安定運用を確保し、ノウハウが蓄積された段階で内製化を進める方法も有効です。
また、定型的で判断を必要としない業務は自動化の効果を実感しやすく、優先的にRPA化することで早期に成果を得やすくなります。
一方で、臨機応変な判断やコミュニケーションが求められる業務は人が担い、RPAはあくまで補助的に活用しましょう。
フェーズや業務内容に応じた柔軟な使い分けが、業務効率化と社員の付加価値向上につながります。
