RPAとAIの違いは?組み合わせて解決できる業務課題や判断軸を解説

AIの急速な進化により、RPAとの違いや使い分けについて十分に整理できていない人も多いのではないでしょうか。
業務改善・DXに関与している企業担当者を対象に行ったアンケートでは、51%が「なんとなく理解している」、15%が「正直よく分かっていない」と回答しています。

RPA導入経験がある企業の中には、RPAの限界を感じてAIとの組み合わせを検討している担当者も少なくありません。
この記事では、RPAとAIの違いや両者を組み合わせることで解決できる業務課題、具体的な活用イメージを解説します。
また、企業の業務改善・DXに関わる人を対象に実施した独自アンケートの結果もまとめています。
RPAとAIの使い分けや業務効率化の具体的な活用例を知りたい人は、ぜひ参考にしてください。

「FULLTIME」は、PC上で行われる定型業務を自動化し、業務効率化やミス削減を支援するRPAツールです。
AI-OCRや一元管理システムをはじめ、インターネットからログインできるサービスやシステムであれば幅広く連携できます。
既存の業務環境を大きく変えることなく、自動化を進められます。
- 導入前の要件定義から、開発・保守まで一貫して対応
- 1社1社の課題に合わせたRPAを構築
- 外部ツールやシステムとの柔軟な連携
業務内容にばらつきがあり、「自社業務に適用できるのか分からない」「導入しても費用対効果が見えにくい」と感じている人も多いでしょう。
FULLTIMEでは、RPAやAIを導入した場合の具体的な活用イメージや、期待できる効果を業務内容に沿ってご紹介しています。
RPA活用に成功した企業の事例をまとめたお役立ち資料もご用意しておりますので、情報収集のみご希望の人もぜひお気軽にご相談ください。
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RPAとAIの違い
RPAとAIの違いは以下のとおりです。

| RPA | AI | |
|---|---|---|
| 主な役割 | 定型作業の実行 | 学習データに基づく判断・分類・予測 |
| 得意な業務 | データ入力、転記、集計など | 文章理解、画像認識、曖昧な判断など |
| 判断能力 | ×(自ら判断できない) | ◯(学習データをもとに判断) |
| 業務の再現性 | 高い(同じ処理を正確に繰り返す) | 出力が変わる場合がある |
| 非定型業務への対応 | 苦手 | 得意 |
| 業務の完結力 | 高い(実行まで担える) | 低い(判断までが中心) |
両者の違いを理解することで、RPAとAIの使い分けや組み合わせた場合にどのような業務課題を解決できるかが明確になります。
RPAとはPC上の定型作業を自動化するソフトウェアロボット
RPAは、PC上で人が行っている定型的な操作をそのまま再現し、自動で実行するソフトウェアロボットです。
マウスの操作やキーボード入力、画面の切り替えなどをあらかじめ設定した手順どおりに処理します。
次のような業務と特に相性が良いのが特徴です。
- 入力内容や処理手順が決まっている
- 毎回同じ流れで繰り返し発生する
実際の現場では、データ入力、転記作業、集計などで幅広く活用されています。
一方で、RPAは自身で判断することができません。
例外が発生した場合や処理条件が曖昧なケースでは処理が止まり、人間による対応が必要となります。
AIとはデータを学習し、人間のような判断を行うプログラム
AIは過去のデータやパターンを学習し、分類や予測、判断を行う技術を指します。
ルール化が難しい処理を担当できる点がAIの特徴であり、以下のような業務で活躍します。
- 問い合わせ内容の分類
- 書類や文章の要点抽出
- 曖昧な条件を含む判断
AIは人が感覚的に行っているような判断も再現できます。
ただし、その結果に基づいたシステムへの登録や画面操作まではできません。
業務全体を自動化するには、AIだけでなく他のツールと組み合わせて活用する必要があります。
RPAとAIの組み合わせで解決できること
RPAとAIを組み合わせることで、次のような課題を解決できます。
RPAだけでは困難だった人間に近い判断や非定型データの処理も、AIと組み合わせることで対応可能となり、業務の自動化範囲が広がります。
人による判断が必要だった業務の自動化
RPAとAIを組み合わせることで、これまで人の判断が必要だった業務も自動化が可能です。
AIが過去のデータや傾向を学習し、確率やルールに基づいた一次判断を行い、その結果をRPAが業務処理として実行します。
例えば、ローン審査や保険査定では、AIが申請内容をもとに一次判断を行い、RPAがその結果を基幹システムへ登録するといった運用が可能です。
判断基準が標準化されることで、担当者ごとのばらつきが減ります。
また、24時間リアルタイムで処理できる体制も構築できるでしょう。
非構造化データの活用
従来のRPAでは扱えなかった非構造化データ(画像や音声など)も、AI技術を活用すれば自動処理に組み込めます。
AIが非構造化データを解析し、RPAが処理しやすい構造化データに変換することで、自動化できる範囲が広がります。
代表的な事例としては、RPAとAI-OCRの連携です。
請求書や申請書の手書き内容をAIが読み取り、RPAが会計ソフトや業務システムへ入力します。
近年では生成AIを活用し、メール文面の意図を読み取って処理したり、複雑な文書情報をデータ化したりする場面も増えています。
ルール変更への柔軟な対応
RPAとAIを併用することで、画面変更や業務ルールの変化にも柔軟に対応できます。
従来のRPAでは、画面レイアウトの変更やルールの細かな調整があると、処理が途中で止まってしまうことが課題でした。
しかしAIを活用すれば、画面上の要素を視覚的に認識できるため、ボタンの位置が多少変わってもAIがその違いを検知できます。
さらに業務データが変化したときも、AIが処理パターンを自動で学び直すため、人が細かなルールを修正しなくてもよい仕組みを作れるでしょう。
RPA×AIが向いている業務・向いていない業務

RPA×AIが得意とする業務は、非構造化データの解釈や明確なルールに基づく処理です。
文章や画像から必要な情報を読み取り、その結果をシステムに登録する業務では、業務効率化に大きく貢献できます。
一方で、RPA×AIは次のような業務には向いていません。
- 対人コミュニケーションが求められる業務
- 高度なクリエイティブ作業
- 最終的な責任が伴う意思決定
経営戦略を一から立案する仕事や、顧客の感情に細かく寄り添う支援、最終判断の責任を引き受ける場面は、人が担うべき業務です。
RPAやAIはあくまで人の判断をサポートし、より創造的な業務に充てる時間を増やすための技術として活用することが大切です。
RPAとAIを組み合わせた業務ユースケース
ここでは、RPAとAIを組み合わせた代表的な業務ユースケースを紹介します。
独自アンケートでは、RPA×AIが業務効率化に役立ちそうと回答した人が53%いる一方、RPAやAIの導入を検討中で止まっている人が44%でした。
多くの人がRPAやAIに期待を持っているものの、「具体的に何ができるのかわからない」と感じているようです。
RPA×AIの活用例を知ることで、自社のどの業務に適用できるかを具体的にイメージしやすくなるでしょう。
カスタマーサポート|問い合わせ対応の自動化
カスタマーサポートでは、AIが顧客の意図を読み取り、RPAが業務を実行する形で活用されています。
例えば、RPA×AIで行う問い合わせ対応の流れは、次のとおりです。
受信したメールやチャットの内容を解析し、返品・返金・配送状況の確認など、顧客の要望を判断する。
AIの判断結果に基づき、RPAがCRM(顧客管理システム)から顧客情報を検索する。条件を満たしている場合は、返金処理や配送停止などをシステム上で実行する。
処理結果を反映した自然な返信文を作成し、自動で顧客に送信する。
これにより24時間対応が可能となり、オペレーターはクレーム対応などの高度な対人業務に専念できます。
経理・財務|帳票・書類処理の自動化
経理・財務部門では、AIが非定型な書類を読み解き、RPAが業務処理を実行する形で活用されています。
例えば、RPA×AIで行う帳票・書類処理の流れは、次のとおりです。
AI(AI-OCRなど)が、形式の異なる請求書や領収書を読み取り、日付・金額・取引先・インボイス登録番号などの必要項目を抽出する 。
抽出した情報をもとに、AIが過去の仕訳データを参照し、「交際費」「消耗品費」などの勘定科目を自動でサジェストする 。
RPAが抽出・推論されたデータを会計ソフトやERPへ自動入力・申請する。
これにより入力ミスが大幅に減少し、月次決算の早期化や経理業務の負担軽減につながります。
企画・管理部門|集計・レポート作成の自動化
企画・管理部門では、AIが分析や示唆を担い、RPAがレポート作成を自動化する形で活用されています。
例えば、RPA×AIで行う集計・レポート作成の流れは、次のとおりです。
社内の売上データベースや外部の市場データ、競合サイト、SNSのトレンド情報などを自動で収集する。
収集したデータを分析し、売上変動の要因や今後の予測などの要約・インサイトを生成する。
RPAがAIの分析結果をPowerPointやExcelの定型フォーマットに反映し、関係者へ自動で共有する。
RPA×AIの活用で、数字の集計だけでなく、次のアクションにつながる資料作成を効率化できます。
RPA×AIを導入するメリット
RPA×AIを導入するメリットは、次のとおりです。
業務の効率化が進むことで、組織全体の生産性向上や、働き方や職場環境の改善にもつながります。
業務の属人化が解消され、一定の品質で処理できる
RPA×AIを活用することで、業務の属人化を解消できます。
AIは、担当者が経験に基づいて行っていた判断や作業手順を学習できるためです。
具体的には、次のようなリスクを抑えることが可能になります。
- 担当者の退職や異動による業務停滞
- 人による判断のばらつき
- 疲労や不注意による入力ミス
また、処理内容や判断履歴がログとして残るため、不正防止や監査対応のしやすさにもつながり、ガバナンス強化も期待できるでしょう。
付加価値の高い業務に人的リソースをシフトできる
RPA×AIによって定型業務や判断を伴う事務作業を自動化することで、人は本来注力すべき業務に時間を使えます。
具体的には、次のような人が担うべき業務に集中できます。
- 戦略立案や改善提案
- 分析結果を踏まえた意思決定支援
- 顧客や社内との対人コミュニケーション
例えば、事務作業に追われていた管理部門が、AIの分析結果をもとに経営層へ改善提案を行うことも可能になります。
結果として、社員のモチベーション向上や離職率低下につながる可能性も期待できます。
RPA×AIを導入する際の注意点
RPA×AIは業務自動化の可能性を広げる一方で、導入・運用にあたって不安を感じる企業も少なくありません。
独自アンケートでは、RPAやAIの導入に対して、69%がある程度の失敗リスクを感じている、16%が非常に失敗リスクを感じていると回答しました。

RPA×AIの導入時は、次の3点を押さえておきましょう。
リスクをあらかじめ把握し、対策を講じておくことで、導入後の失敗を防ぎやすくなります。
ハルシネーションによる誤処理のリスクがある
AI活用で起こりやすいリスクの一つが、事実ではない内容をもっともらしく生成してしまう「ハルシネーション」です。
RPAとAIを組み合わせた場合に、AIが誤った判断を下すと、その情報がRPAによってシステムへ登録されてしまう恐れがあります。
その結果、大量の誤ったデータが生まれ、修正や取り消しに多くの工数を要する可能性があります。
対策としては、AIの判断にどの程度の確信があるかを数値で判定し、確信度が低い場合は人が確認するフローを設計することが有効です。
またRAGを活用し、社内規定やマニュアルなど信頼できるデータのみを参照させることで、根拠のない判断を抑制できます。
機密データや個人情報を慎重に扱う必要がある
AIの学習や推論に業務データを利用する際は、情報漏洩や意図しない再学習のリスクにも注意が必要です。
特にクラウド型AIを使う場合、入力したプロンプトやデータがAIモデルの学習に使用される可能性があり、情報漏洩リスクが完全には排除できません。
API経由で利用でき、入力データがAIの学習に使われないサービスを選択することが重要です。
あわせて、RPA側で個人情報を伏せ字にするなどの前処理を行いましょう。
AIに渡す情報を必要最小限に抑えることで、セキュリティやガバナンス面のリスクを下げられます。
運用・保守コストが増大しやすい傾向がある
RPA×AIの運用では、RPAの保守に加えて、AIモデルの管理や改善も必要です。
そのため、導入後の維持費や運用工数が想定より大きくなる場合が少なくありません。
また、AIにはAPI利用料などの従量課金が発生するケースが多く、処理量が増えるとコストも膨らむ可能性があります。
さらに、社会環境や業務データの傾向が変化するとAIの精度が落ちるため、定期的な再学習やチューニングも求められます。
導入時には初期費用だけでなく、継続的な運用コストを見据えた計画や設計が大切です。
RPA×AIを導入する方法
RPA×AIの導入方法は、大きく分けて次の2つがあります。
自社のRPA導入状況や、目指す自動化レベルに応じて、適切な方法を選択することが重要です。
既存RPAツールにAIを拡張する
すでにRPAを導入している企業が既存の仕組みを活かしながらAI機能を追加する方法です。
開発済みのロボット(シナリオ)をそのまま流用できるため、現在の業務フローを大きく変えずに導入を進められます。
また、既存のライセンス体系の範囲でAI機能を追加できるケースも多く、スモールスタートしやすい点もメリットです。
特定のRPAツールが社内に浸透しており、OCRによる読み取りやメール解析など、一部の工程にAIを組み込みたい場合に向いています。
新規でRPA×AIツールを導入する
AIとの連携を前提に設計された自動化ツールを新たに導入する方法です。
AI-OCRや自然言語処理が標準搭載されたツールを選定することで、複雑な連携設定を行わずに高度な自動化を実現できます。
さらに、自然言語で指示を出すだけでAIが自律的に判断し、RPAなどを介してシステム操作を行う「AIエージェント」も登場しています。
これから本格的にRPA×AIを活用したい企業や、より高度な自動化を目指す場合は、新規導入を検討すると良いでしょう。
自社業務に合ったRPAとAIの活用方法を考えよう
RPAは定型作業を正確に繰り返すことに強く、AIは人に近い判断や非定型データの処理を担えます。
両者を組み合わせることで、人による判断が必要だった業務や、これまで自動化が難しかった業務にも対応できるようになります。
一方で、RPA×AIを導入する際は、次のような点に注意が必要です。
- ハルシネーションによる誤処理
- 情報管理やセキュリティ
- 運用・保守コスト
RPA×AIを活用して業務効率化を目指す場合は、ツールの導入により、どの業務がどの程度改善されるのかを数値で把握することが大切です。
しかし、企業によって業務内容にばらつきがあり、「自社業務に適用できるのか分からない」「導入しても費用対効果が見えにくい」と感じている人も多いでしょう。
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