集計業務を効率化するには?データ集計のミスを減らし自動化する方法まで解説

売上やKPIの集計に追われ、残業が増えたり入力ミスで手戻りが発生したりと、日々の集計業務に負担を感じている方も多いのではないでしょうか。
毎月の集計に多くの時間を費やしていては、注力したい数字の分析や改善提案に手が回らず、業務の価値を高められません。
この記事では、今日から使えるExcel効率化のテクニックや、中長期的に役立つ仕組み化、自動化の方法をフェーズごとに紹介します。
集計業務を単純作業で終わらせず、数字を活かした分析や改善提案に使える時間を増やす方法がわかります。
記事の最後にはRPAを導入して、月60時間の工数削減に成功した事例も紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

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特に売上や在庫、KPIレポートなどの数字集計は、人間が手作業で行うと時間がかかるうえに、転記ミスや更新漏れが発生しやすい業務です。
FULLTIMEを活用すれば、Excelや各種システムからのデータ収集・加工・更新を自動化し、正確にレポートを作成できます。
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RPAの導入により、月に60時間分の工数削減に成功し、集計業務の精度も向上したという声もいただいています。
繰り返し作業が多い集計業務の効率化をお考えの方は、ぜひFULLTIMEにご相談ください。
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集計業務とは会社の経営判断につながる仕事
集計業務は、会社の経営判断にも直結する重要な仕事です。
売上や広告費、KPIなどのデータを整理し、意思決定に使える形に整えることで正確な戦略立案や改善施策が可能になります。
具体的には、次のような場面で役立ちます。
集計した数字の活かし方
- 月次の売上データをもとに採用や設備、新規事業への投資計画を立てる
- 広告費と売上の関係を分析し、マーケティング施策を見直す
また集計業務は、決算や確定申告など税務上の観点からもミスが許されません。
集計業務を効率化・自動化することで、人為的なミスを防ぎ、残業削減や上司・取引先からの信頼向上につながります。
集計業務の課題になりやすい点
集計業務は部門ごとに形式が異なるデータを揃えたり、Excelでコピー&ペーストや数式修正を繰り返したりと、思った以上に手間がかかる場面が多い業務です。
よくある課題には、次のようなものがあります。
集計業務の課題

- 部門ごとにデータ形式(CSVやExcelなど)が異なり、統一に手間がかかる
- コピー&ペーストや数式修正などの手作業が多く、入力漏れや計算ミスが発生する
- 締め切りに追われて残業が多くなる
- 手順が担当者に依存しており、休職や退職で業務が滞る
このような課題が積み重なると、集計業務の効率や精度が下がります。
まずはExcel操作の工夫やフォーマット統一など、すぐに取り入れられる改善策から始めてみましょう。
しかし、根本的に業務の負担やミスを減らすには自動化する仕組みが欠かせません。自動化の手段としては、RPAがおすすめです。
集計業務を効率化する即効テクニック
集計業務を効率化するための即効テクニックは、次の3つです。
これらのポイントを知り、ぜひ今日から取り入れてみてください。
Excelショートカットで入力スピードを上げる
Excelを使った集計業務では、マウス操作よりショートカットキーを使う方が格段に速くなります。
よく使う操作を覚えるだけで、毎日の作業時間を短縮できるでしょう。
集計業務に便利なショートカットは次のとおりです。
集計業務に役立つショートカット
- Ctrl+Shift+↓:データ範囲を一気に選択
- Ctrl+D:上のセルをコピー
- Alt+=:合計を自動入力
- Ctrl+T:範囲をテーブル化して管理しやすくする
まずはよく使う2〜3個を取り入れるだけでも、作業スピードの改善を実感できるでしょう。
テンプレートやフォーマットを統一して属人化を防ぐ
集計業務の効率化には、テンプレートやフォーマットを統一するのが効果的です。
部門ごとにバラバラの形式でデータが提出されると、列順や表記ゆれを揃えるだけでも時間がかかります。
しかし、あらかじめテンプレートやルールを整えておけば、誰でも同じ手順で処理できます。
具体的には次のような工夫が効果的です。
- 入力欄やシート構成を統一
どの部門からデータが届いても同じ形式で処理できる - ファイル名を統一
「日付+部門名+用途」のように統一すれば、探しやすくなる - 共通テンプレートを共有
担当者が変わっても同じ手順で集計できるため、属人化を防げる
テンプレート化とルール統一によって、組織全体で再現性のある集計体制を作れます。
チェックリストを作成してミスを減らす
集計業務のミスを減らすには、作業の流れをあらかじめチェックリスト化しておくことも有効です。
入力漏れや数式のずれといったミスは、月末や締め切り前の忙しい時期に起こりやすいため、チェック項目を用意して確認できるようにしておくと安心です。
例えば、次のような項目をチェックリストに入れておきましょう。
チェックリストの例
- 元データが最新に更新されているか
- 数式やセル参照が正しく設定されているか
- 不要なセル結合や余分な列が残っていないか
- ファイル名や保存場所は正しいか
チェックリストを活用すれば、担当者が変わっても同じ品質で集計を行うことができ、ミスによる手戻りや再作業を防げます。
集計業務を仕組み化する方法
集計業務を仕組み化するには、次の3つの方法があります。
集計業務は誰が担当しても、同じ成果を出せる仕組みを作ることが重要です。
ここでは仕組みを作る方法を順番に解説していきます。
Power Queryで集計を自動更新する
Excelに標準搭載されている「Power Query」を使えば、毎月繰り返しているコピー&ペーストやデータ整形を自動化できます。
例えば、営業部からの売上データ(CSV)と広告費のデータ(Excel)を集計する場合、次のような処理をボタン一つで完了します。
- 不要な列を削除する
- 日付の形式を「2025/01/01」に統一する
- 部署ごとに並べ替える
毎回の手作業によるコピペや数式修正が不要になるため、生産性のない作業に時間を費やさずに済みます。
さらに、誰が担当しても同じ結果を出せるため、属人化の防止にもつながるでしょう。
ピボットテーブルで可視化と集計を同時に実現する
Excelのピボットテーブルを使えば、大量のデータも部門別や月別など自由な項目で簡単に集計できます。
例えば、次のような手順で操作を行うと、以下のような表が作成できます。
ピボットテーブルの操作手順
- データ範囲を選択し、[挿入]→[ピボットテーブル]をクリック
- フィールドリストから「部門」を行、「月」を列、「売上」を値にドラッグ
- 「部門 × 月別売上表」が生成される
部門 | 1月 | 2月 | 3月 |
---|---|---|---|
営業 | 100 | 120 | 130 |
開発 | 200 | 180 | 210 |
総務 | 90 | 95 | 100 |
さらにこの表を棒グラフや折れ線グラフに変換して、数字の傾向を一目で確認できます。
数式を覚える必要がない点もメリットの一つです。
マニュアル・ルール整備で誰でも同じ結果を出せるようにする
仕組み化は、マニュアルやルールを整備して、誰が担当しても同じ手順で作業できる体制を作ることが重要です。
Excelを効率化・自動化しても操作方法が共有されておらず、特定の人しか対応できない場合、組織全体の効率や生産性は高まりません。
具体的には操作画面をキャプチャして手順書を作り、チェックリストで作業漏れを防ぐといった工夫が有効です。
誰にでも同じ成果が出せる仕組みを整えることで、担当が変わっても安定した品質で業務を続けられ、組織全体の成果につながります。
集計業務を完全に自動化する方法
最終的には可能な限り人間を介さずに集計業務を行うことで、担当者への依存や集計ミスを大幅に減らすことができます。
具体的には、次のような方法があります。
完全に人間が関わらなくなるわけではありませんが、定型的な処理を自動化するだけでも業務負担は大きく軽減されます。
Excelマクロ・VBAで自動処理を行う
Excelの「マクロ」と呼ばれる自動化機能を使うと、繰り返し作業をボタンひとつで実行できます。
例えば、毎月の売上データを指定フォーマットに整えて集計する作業を一括処理できるため、作業時間を大幅に短縮できるのが最大のメリットです。
ただし、マクロを使うには「VBA」というプログラミング言語を扱う必要があります。
マクロの仕組みを作った人しか内容を把握していないと、修正や保守が難しくなり、業務が一部の担当者に依存してしまう点には注意しましょう。
RPAツールの導入で集計を自動化する
複数のシステムからデータを取得し、Excelや会計ソフトに入力するような処理は、RPAが得意とする領域です。
RPAは人間が行う定型的なパソコン操作を再現し、24時間正確に動作できます。
例えば、次のような一連の流れを丸ごと自動化できます。
RPAで自動化できること
- 売上システムからデータをダウンロード
- 加工してレポートにまとめる
- 関係者にメールで配信する
Excelのマクロのようにプログラミング知識を必要としないため、比較的誰でも扱いやすい点もメリットです。
初期設定にはコストや運用設計が必要ですが、一度仕組みを構築すれば大幅な工数削減につながり、担当者の負担を大きく減らせます。
集計業務を自動化する改善ロードマップ
ここまで紹介してきた効率化や仕組み化の方法を、実務の流れに沿って段階的に取り組むことが有効です。
以下の表にまとめたので、自社の状況と照らし合わせて確認してみてください。

段階 | 内容 | 取り組み |
---|---|---|
現状把握 | 業務フローや工数を確認する | どの作業に時間がかかっているか棚卸しする |
短期施策 | すぐできる効率化に着手する | Excelショートカット、テンプレート統一、チェックリスト作成 |
中期施策 | 仕組み化を進める | Power Query、ピボットテーブル活用、マニュアル整備 |
長期施策 | 人がほとんど介在しない状況を目指す | マクロ・VBA、RPAの導入 |
まずは現状を把握して、自分たちの課題に合った対応策から着手してみましょう。
現状の業務フローを可視化して工数を確認する
まず取り組むべきは、現状の業務フローを可視化し工数を把握することです。
どこに時間や手間がかかっているのかを明確にしなければ、改善の優先順位は立てられません。
確認すべきポイントは、以下のとおりです。
確認すべき業務フロー
- どの部門から、どの形式でデータが届いているか
- 集計にかかる時間はどれくらいか
- 手作業や二重入力が発生している箇所はどこか
棚卸しを行うことで改善の優先順位が明確になり、無駄を減らすための具体的な行動に移せます。
短期施策(Excel効率化・チェックリスト)で余白を作る
短期施策の目的は、現場の負担を減らし「時間の余白」を生み出すことです。
具体的には、以下の方法に取り組みましょう。
短期施策の例
- ショートカットキー
入力スピードを大幅に向上 - テンプレート統一
処理の標準化が進み、誰でも同じ手順で作業できる - チェックリスト
入力漏れや数式ミスを防ぎ、作業精度を安定させる
こうした工夫の積み重ねが残業時間を減らし、業務の中に時間の余裕を生み出します。
確保した時間を中期施策や長期施策といった仕組みづくりに充てることで、次の改善ステップへスムーズに移行できます。
中期施策(Power Query・マニュアル整備)で再現性を高める
時間の余裕ができたら、次は仕組み化に取り組みましょう。
以下の2つを活用することで、手作業によるばらつきを減らし、安定した結果を得られます。
中期施策の例
- Power Query
複数のデータ取り込みや整形を自動化できる - ピボットテーブル
集計と可視化を同時に行える
これらの仕組みを誰でも再現できるように、マニュアルやルールを整備することも大切です。
誰が行っても同じ成果を出せる仕組みが整えば、業務全体の効率化と安定した成果につながります。
長期施策(RPA導入)で全体の最適化を行う
最終的には、マクロやRPAを利用して集計業務の大半を自動化するのが理想です。
集計業務を自動化することで、残業削減や作業精度の向上はもちろん、担当者は分析や改善提案といった付加価値の高い業務に集中できます。
例えば、自動化で得られた時間を活用して、次のような取り組みが可能になります。
長期施策の例
- 業務改善の提案
日々の集計で気づいた無駄や非効率を洗い出し、小さな改善策から提案する - 収益状況の報告
売上やコストの推移を整理し、将来の傾向を上司や経営層にわかりやすく共有する
集計業務を自動化することで、今までリソース不足で時間を割けなかった課題にも取り組めます。
RPAの導入事例|売上・広告費の集計を自動化、月60時間の業務時間を削減に成功
自社通販サイトを運営する株式会社テキトウ様は、RPAを活用して売上・広告費などの集計を自動化し、月60時間の業務時間削減に成功しました。
導入前は少数精鋭の体制で部門ごとに業務を分担していたものの、部門間での業務内容を把握しづらい状態でした。
RPA導入前の問題
- 売上や広告費、継続率の集計は属人的で、更新頻度も週1回が限界
- 残業が常態化し、改善にあてる時間も不足
そこでRPAを導入し、売上や広告、継続率の集計などを自動化したところ業務効率と集計精度が大幅に向上し、次のような成果が得られました。
RPA導入後の成果
工数の削減 | 月50〜60時間の業務を削減 |
更新頻度の向上 | 週1回から毎日更新が可能に |
分析精度の改善 | 媒体別の広告効果や解約傾向が把握できるように |
運用検討の時間を確保 | 集計結果をもとに今後の運用について考える余白が生まれた |
集計業務や繰り返し業務にかかっている時間を短縮したいと考えている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
\集計業務をもっと効率的に!/
集計業務を自動化して価値のある仕事に時間を使おう
集計業務は自動化によって大幅に効率化でき、残業削減や業務の再現性向上につながります。
コピー&ペーストや数式修正といった単純作業に追われていると、担当者は本来取り組むべき分析や改善提案に時間を割けません。
実際にFULLTIMEを導入した企業では、月60時間の工数削減に成功し、分析や戦略検討に時間を回せるようになったとのお声もいただいています。
まずは「どんな業務に適用できるのか」「他社ではどう活用しているのか」といった相談ベースで問題ありません。ぜひお気軽にご相談ください。
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