RPAでよくある挫折パターンについて紹介!挫折を防ぐ4つのポイントも解説

人手不足の解消や業務効率化を目的に、近年、多くの企業がRPA導入を推進しています。RPA導入による成功事例は多く取り上げられており、RPAを導入すればどんな業務でも自動化できると思いがちです。

確かにRPAの導入によってさまざまなメリットがありますが、一律に全ての業務を自動化できるわけではなく、誤った運用方法によりRPA導入が失敗に終わるケースも少なくありません。そこで、当記事ではRPA導入の挫折パターンや成功事例、挫折しないポイントについて紹介します。

目次

RPA導入における5つの挫折パターン

RPA導入における5つの挫折パターン

RPA導入における挫折パターンとしては、主に以下の5つが挙げられます。

  • シナリオ作成が難しく使いこなせなかった
  • 社内での横展開が進まなかった
  • 社内リソースの不足によりブラックボックス化してしまった
  • 期待した費用対効果を得られなかった
  • ロボットの一元管理ができなかった

それぞれ詳しくみていきましょう。

挫折パターン1.シナリオ作成が難しく使いこなせなかった

RPAの導入で必須となるシナリオ作成ですが、難しいという声も多く、シナリオ作成で挫折した企業は少なくありません。シナリオ作成が難しく感じるのは、導入直後から難しい業務を自動化しようとすることが原因の一つに考えられます。

RPAを導入して複雑な業務の自動化を図りたいと思っても、RPAに慣れていない企業がいきなり複雑な業務の自動化に取り掛かるのは難しいでしょう。そのためRPAの導入開始時は、まず小さな目標を立て、簡単な業務からシナリオ作成を始めるとよいでしょう。

挫折パターン2.社内での横展開が進まなかった

RPAのシナリオ作成において「業務の洗い出し」は必須です。業務の洗い出しにより、日頃行っている業務プロセスから使用システムの操作方法、ログイン情報を可視化していきます。

これら一連の洗い出しは、実際に業務を行っている現場担当者に任せるのが一般的です。ただし、社内でPRAの横展開が進まなかった場合、業務の洗い出しが進まずRPAが活用できないこともあるでしょう。

挫折パターン3.社内リソースの不足によりブラックボックス化してしまった

RPAは運用後も定期的なメンテナンスやロボット管理が必要なため、一度設定すれば終わりというわけではありません。

とはいえ社内リソースが不足していると、RPA運用に充てるリソースを確保しにくくブラックボックス化したり、野良ロボットが発生したりするリスクが高まります。

このような状況ではRPAで業務の効率化が図られず、逆に業務の妨げになる場合もあるため注意しましょう。

挫折パターン4.期待した費用対効果を得られなかった

RPA導入したものの、期待した費用対効果を得られなかったと判断され導入を中断するケースもあります。業務の各ステップで従業員の判断が必要といった、パソコンで完結できない業務だとRPAで自動化が図れません

また、そもそも従業員の負担になっていない業務にRPAを導入しても、大きな効果は得られない可能性が高いです。このようにRPAに任せたい業務内容によっては、導入しても費用対効果は得られにくいでしょう。

挫折パターン5.ロボットの一元管理ができなかった

RPA運用がブラックボックス化した場合、ロボットが野良ロボット化する恐れがあります。

野良ロボットが不具合を起こすと対応が遅れ、事態の悪化が懸念されます。このような事態を避けるためには、ロボットを一元管理できる体制を構築しておくことが重要です。

RPAの成功パターン5選

RPAの導入を成功させたパターンとして、以下5社の事例を紹介します。

  • 株式会社テキトウ様
  • ファビウス株式会社様
  • 株式会社クロコス様
  • 株式会社エクラ様
  • チュラコス株式会社様

それぞれ詳しくみていきましょう。

成功パターン1.月60時間の業務を削減「株式会社テキトウ様」

成功パターン1.月60時間の業務を削減「株式会社テキトウ様」

株式会社テキトウ様はサプリや飲食などの商品ブランドを展開し、楽をして美しくなりたい女性を応援している企業です。

こちらの企業では、売上・広告費集計など定型業務をRPAで自動化し、月60時間の業務時間削減に成功しています。

参考:株式会社テキトウ様|売上・広告費の集計を自動化!月60時間の業務を削減 | FULLTIME | EC事業者のためのRPA

成功パターン2.コア業務への集中が可能に「ファビウス株式会社様」

成功パターン2.コア業務への集中が可能に「ファビウス株式会社様」

ファビウス株式会社様は「FABIUS」と呼ばれるブランドを提供している企業です。RPA導入前は定期コースの停止処理を手作業で行っており、月曜日は処理完了までに2~3時間程度かかっていました。

RPA導入によって、手作業で処理していた業務の80%が自動化でき、コア業務へ集中できるようになったといいます。

参考:ファビウス株式会社様|朝の2~3時間が削減され、本来の業務に集中することが可能に | FULLTIME | EC事業者のためのRPA

成功パターン3.数日かかる業務が2時間で完了「株式会社クロコス様」

成功パターン3.数日かかる業務が2時間で完了「株式会社クロコス様」

株式会社クロコス様は通販サイト「HAN.d 手と手を取り合って幸せな日々を。」を運営し、ユーザーのウェルビーイングを高める商品を販売している企業です。

PRA導入前は定期コースからシークレットコースへの切り替え作業を手作業で行っており、対応に数日を要していました。そこでRPAを導入した結果、対応に数日かかっていた業務を2時間で完了できるようになり、業務効率化をはじめ採用コスト抑制にも成功しています。

参考:株式会社クロコス様 | 数日かかる業務が2時間で完了!採用コストの抑制、社員のスキルアップにも効果が | FULLTIME | EC事業者のためのRPA

成功パターン4.施策の可能性が広がった「株式会社エクラ様」

成功パターン4.施策の可能性が広がった「株式会社エクラ様」

株式会社エクラ様は通販サイト「ビーシキスキンケア」を運営している企業です。RPA導入前は出荷数が膨大になったことで、出荷前のデータ整備作業が1日4~5時間かかっていました。

6名体制にしても業務時間を削減できず人的ミスも増え、人力対応が限界になっていたといいます。RPA導入後はこれらデータ処理が15分程度に短縮され、従業員の負担が大幅に軽減された他、施策の可能性も広がっています。

参考:株式会社エクラ様 | 1日5時間かかる同梱処理が15分に短縮! ロボット導入で施策の幅が広がった

成功パターン5.約50%の送料削減に成功「チュラコス株式会社様」

成功パターン5.約50%の送料削減に成功「チュラコス株式会社様」

チュラコス株式会社様は通販サイト「チュラコス公式オンラインショップ」を運営し、沖縄独自の素材を引き出す開発を行っている企業です。

RPA導入前はアップセル商品と通常定期商品が別送されている状態で、発送コストが課題となっていました。他にも少数精鋭で運営していることもあり、一つの作業に時間をかけられない状態でした。RPAを導入した結果、発送コストの削減に成功し、対応できる業務範囲が増えました

参考:チュラコス株式会社様|アップセル同梱処理の自動化により、約50%の送料削減に成功! | FULLTIME | EC事業者のためのRPA

RPA導入の挫折を防ぐ4つのポイント

RPA導入の挫折を防ぐ4つのポイント

RPA導入の挫折を防止するには、以下4つのポイントを押さえましょう。

  • RPAの経験や知見を持つ人材を育成・確保する
  • 運用計画を設定する
  • 少しずつ活用の範囲を拡大していく
  • 外部企業へ委託して推進する

それぞれ詳しくみていきましょう。

1.RPAの経験や知見を持つ人材を育成・確保する

RPAは導入したら確実に成果が出るツールではありません。そのためRPA導入を成功させるには、RPAの経験・知見を持つ人材の育成・確保が必須です。RPA人材を育成・確保するには、社内人材を育成するか、外部人材を採用するかの二通りがあります。

社内人材を育成する際は、従業員が自社業務への知見を有しているため、RPAの理解が深まればスムーズに導入しやすいでしょう。一方育成に時間やコストがかかり、すぐに成果が出にくいといったデメリットもあります。

また、外部人材を採用する際は、RPAの経験・知見を持った人材を確実に確保できるといったメリットがあります。一方自社業務への知見がないため、部署間との連携が難しいといったデメリットもあります。

どちらにもメリット・デメリットがあるため、自社の状況や予算に応じて、最適な方法を選択しましょう

2.運用計画を設定する

RPAの導入には運用計画の設定が欠かせません。運用計画を設定する際は、業務整理と運用計画を策定しましょう。

RPAで自動化したい定型業務をピックアップし、作業効率が悪いものを洗い出します。このステップでは運用成果や採算などは度外視して、一通り洗い出すことがポイントです。そのうえでRPA導入できる業務をピックアップしましょう。

運用計画を設定する際には、業務課題の発見も重要です。この際、現場で実際に業務を行う社員にヒアリングを行うと問題点を把握しやすいでしょう。

RPAを導入する業務と業務課題の洗い出しが完了したら、RPAの導入業務と運用の進め方を計画し、具体的な目標を設定します。その際、成果の計測方法も一緒に設定しておくと、後で成果を上げられているか把握しやすいでしょう。

3.少しずつ活用の範囲を拡大していく

RPAをいきなりすべての業務に導入しようとすると、失敗するリスクが高まります。また企業内にRPA導入に対し否定派がいる場合、強行的にRPAの導入をしても、否定派の理解・協力を得ることは難しいでしょう。

そのため最初は一部業務にRPAを導入し、成果を見ながら業務範囲を広げていくことをおすすめします。トライ&エラーを繰り返しながら、少しずつ活用範囲を拡大していれば、トラブルの発生リスクを抑えながら、RPAを導入できるでしょう。

4.外部企業へ委託して推進する

外部企業へ委託してRPA導入すると、専門家によるサポートが受けられるため、より、挫折せずに導入できるでしょう。

自社にない専門知識・ノウハウを持つ企業と外部委託すれば、効率よく人材を育成できRPAの導入を推進できます。またRPA推進を外部委託すれば、限られた人材や資金を他のコア事業に集中させることも可能です。

まとめ

まとめ

RPAは定型業務を自動化できるツールで、業務効率化や人手不足解消に役立ちます。

成功事例が多い一方、導入すれば確実に業務を自動化できるツールではないため、挫折する事例も少なくありません。したがってRPAを導入する際は、挫折を防ぐポイントを押さえながら、慎重に運用していく必要があります

弊社「FULLTIME」では、EC業務を自動化できるRPAを提供しています。100社以上のECサイトで500台以上のRPAロボット活用実績があるため、ECサイト業務でお困りの方はFULLTIMEにご相談ください。

お問い合わせ | FULLTIME | EC事業者のためのRPA

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