RPAで在庫管理は自動化できる?向いている業務や導入メリットを解説

在庫管理の効率化を進めるうえで、手作業の多さや在庫データのバラつきに悩み、「RPAでどこまで自動化できるのか」気になる人もいるのではないでしょうか。
RPAは、人が行っている転記・集計・照合作業を自動で実行するソフトウェアロボットで、在庫管理における日々のデータ更新や照合(突合)といった業務と相性が良いのが特徴です。
この記事では、RPAで自動化できる在庫管理の業務や導入のメリット、導入の判断基準を解説します。
在庫管理を効率化し、担当者の負荷を減らしたい人は、ぜひ最後までご覧ください。

「FULLTIME(フルタイム)」は、在庫管理を含む定型作業を自動化できるRPAツールです。
在庫データの更新、システム間の転記などのルーティン作業をロボットが代行し、作業時間の削減とヒューマンエラーの防止を実現します。
FULLTIMEが選ばれる理由
- 100社以上のECサイトで500台以上のロボット運用実績
- ロボットの設計・開発・修正は弊社の経験豊富なエンジニアチームが担当
- 導入前・導入後もRPAコンサルタントがしっかりサポート
「在庫データの更新に時間がかかる」「棚卸後の処理で残業が続く」といった課題を抱える企業にとって、RPAは効果的な解決策になります。
業務の自動化を進める過程でフローの整理も進むため、在庫管理プロセスの標準化や属人化の解消にもつながるでしょう。
「在庫管理でもRPAを活用できるのか知りたい」「まずはどの作業が自動化できるか相談したい」とお悩みの人は、ぜひお気軽にご相談ください。
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RPAで自動化できる在庫管理の業務
RPAは在庫管理において、次のような業務の自動化に適しています。

在庫管理を正しく行うには、現場で次の4つが把握できていることが重要です。
- 在庫の所在がわかる
- 在庫の数量がわかる
- 先入れ・先出しができる
- 対応(対処)の緊急度がわかる
これらの情報を正確に把握するには、日々のデータ更新や突合、判断作業を間違いなく行う必要があります。
RPAは人に代わりこれらの定型作業を自動で正確に実行できるため、在庫管理の精度向上に役立ちます。
在庫データの取り込み・更新
RPAを導入すると、在庫データに関わる次の作業が自動化できます。
- 複数システム(基幹、EC、WMS)からのデータ抽出
- CSVやExcelのフォーマットの整形
- 基幹システムへのデータ反映
担当者が毎日行っていた一連の転記・整形作業を数分で正確に処理できるため、データ更新の抜け漏れや入力ミスを防げます。
在庫情報がリアルタイムに近い状態で揃うため、欠品防止や過剰在庫への早期対応にもつながるでしょう。
在庫突合作業の自動化
RPAは在庫の突合において、次のような作業を自動化できます。
- 受注データと在庫データの照合
- 在庫過不足の自動チェック
- 差異発生時のアラート通知
人が行うとミスが出やすい照合作業をRPAが確実に処理するため、発注ミスや欠品、納期遅延を防ぎやすくなります。
日次で正確な突合が行われることで、在庫精度も安定し、月次棚卸の負担軽減にもつながります。
発注点・過剰在庫のチェック
RPAを導入すると、在庫量に基づく判断業務を次のように自動化できます。
- 発注点や安全在庫を下回った品目の自動抽出
- 長期間動いていない滞留・過剰在庫のリスト化
- 発注や棚卸が必要な品目の可視化
必要な在庫が足りない状態や、余りすぎている状態を早期に把握できるため、欠品による機会損失や過剰在庫を防げます。
在庫量の変化を日次で追えるようになり、補充判断やキャッシュフロー改善にもつながります。
棚卸業務の効率化
RPAは棚卸後のデータ処理に関わる次のような作業も自動化できます。
- ハンディターミナルのデータやWMSデータの取り込み
- 棚卸差異の自動集計・突合
- 差異の要因分析レポートの作成
棚卸後の大量データを手作業で整理する手間がなくなり、月次・週次棚卸にかかる時間を削減できます。
差異の見落としが減るため棚卸精度が安定し、現場の残業や締め作業の負担も軽くなるでしょう。
帳票作成・報告書作成
RPAは帳票作成やレポート配信といった定型作業も自動化できます。
- 日次・週次の在庫変動レポートの作成
- 管理部門向けの報告書の自動生成
- ファイル保存、メール添付・送信などの処理
担当者が手作業で繰り返していた帳票作成を自動化することで、資料作成の時間を削減できます。
作成遅れや転記ミスも防げるため、正確な在庫情報を共有でき、管理業務の負荷軽減にもつながります。
在庫管理にRPAを導入するメリット
在庫管理にRPAを導入すると、次のようなメリットがあります。

RPAは日々のルーティンとなっている定型業務を自動化できます。
その結果、従業員は改善提案や在庫分析などのよりコアな業務に時間を割けます。
棚卸作業の所要時間を削減できる
RPAは棚卸後に最も時間を要する後処理を自動で処理できるため、棚卸作業にかかる時間を短縮できます。
具体的には、主に次のような作業を自動化できます。
- 棚卸結果のデータ集計
- 差異の突合
- 報告書作成
RPAならこれらの作業を短時間で正確に処理できるため、棚卸の締め作業がスムーズになり、現場の残業や負荷を減らすことが可能です。
人的ミスを抑えられる
RPAを活用すれば、在庫管理で起きやすい人的ミスも大幅に減らせます。
手作業による在庫データの転記・照合・システム入力は、どうしてもミスが発生しやすい工程です。
RPAは設定したルール通りに業務を実行するため、これらの工程で発生するヒューマンエラーをゼロに近づけられます。
データ処理の正確性が安定することで、在庫のズレによるトラブル防止につながるでしょう。
リアルタイムで在庫精度が向上する
RPAを活用すると、在庫データをリアルタイムに近い状態で管理でき、在庫精度が向上します。
複数のシステムに保存された在庫情報を自動で集約・更新できるため、分散した在庫を一元的に把握することが可能です。
現場の「実在庫」とシステム上の「理論在庫」のズレが減り、棚卸差異率の改善にもつながります。
最新データをもとに補充判断ができるため、欠品や過剰在庫の防止にも役立ちます。
在庫管理にRPAを導入する判断基準
ここでは、在庫管理においてRPA導入の可否を判断するための基準を、次の2つの観点から解説します。
RPAには自動化に適した業務とそうでない業務があります。
自社の在庫管理業務と照らし合わせて、費用対効果が見込めるかどうかを判断することが大切です。
RPA導入が向いているケース
RPAは、手順が決まっている定型業務が多いほど費用対効果が高くなります。
特に、次のようなケースではRPAの導入効果が出やすいです。
- 定型的な繰り返し作業が多い場合
- Excelや紙の管理が残っている場合
- 短期間で効果を出したい場合
RPAは既存システムの大きな改修が不要なため、必要な業務だけにピンポイントで導入できます。
部分的に自動化を進められるため、大規模なIT投資が不要な点もメリットです。
RPAは少ない負担で効率化を進めたい企業や、一部業務から段階的に改善したい場合に向いていると言えます。
RPA導入が向いていないケース
RPAは業務の特性によっては自動化の効果が出にくい場合もあります。
特に、次のようなケースでは導入前に慎重な判断が必要です。
- 例外処理が多い業務
- データのデジタル化が進んでいない場合
- 現場の協力が得られない場合
例外対応が頻繁に発生する業務は、ルール化が難しいためRPAが安定稼働しづらい点が課題です。
また、紙中心でデータを扱っている場合は、OCRなどの前処理が必要なため、想定以上にコストや工数がかかることがあります。
RPAのシナリオを設計する際は、業務フローの整理が重要です。
現場の協力が得られない場合は、業務フローの整理が進まず、RPAの設計自体が滞る可能性があります。
在庫管理の業務にRPAツールを導入する流れ
在庫管理の業務にRPAを導入する際は、次の手順で進めるのが一般的です。
RPAが普及しない理由には、導入後の費用対効果が分かりにくく、現場に定着しないケースが多いことが挙げられます。
導入の初期段階で業務フローを整理し、目的や効果の指標を明確にしておくことが、RPA導入を成功させるうえで重要です。
1. 業務フローを整理する
RPA導入の最初のステップは、業務フローを整理し、どこを自動化すべきかを明確にすることです。
目的が不明確なままだとシナリオ設計が進まず、費用対効果も見えにくいためです。
例えば、次のように数値で測れる目標を設定しておくと、導入効果を判断しやすくなります。
- 在庫精度を10%向上させる
- 棚卸時間を50%削減する
明確な目的と業務フローの可視化ができていれば、どこまで自動化するかを判断しやすくなります。
2. 自社に合ったRPAツールを選定する
業務フローの整理ができたら、自社の業務やシステム環境に合ったツールを選定します。
適切なツールを選べていないと、導入後に「使いにくい」「既存システムとうまく連携しない」といった課題が生じます。
ツールを選定する際は、コスト以外にも次のような点を検討材料にしましょう。
- 既存システムとの連携性(CSV連携、API連携など)
- 操作のしやすさ
- ベンダーのサポート体制
自社の環境に合ったツールを選ぶことで、導入後のトラブルを防ぎ、安定した運用につながります。
3. 小さく運用を始める
RPAの導入を進める際は、小さな業務から試していくことが大切です。
複雑な業務を自動化しようとすると、設計やテストに時間がかかり、エラーも発生しやすくなります。
例えば、在庫管理では次のような業務が効果を実感しやすいです。
- 日次の在庫データ集計
- 仕入先への在庫報告メールの作成など
はじめは簡単な業務から導入し、成功体験をつくることで、現場の理解や協力が得られやすくなり、次のステップにも進みやすくなります。
4. 改善しながら自動化範囲を広げる
RPAは導入後に改善を重ねていくことが大切です。
実際に運用してみると、エラーが発生しやすいポイントや処理の遅延など、改善すべき点が見つかります。
まずはそれらを修正し、安定して稼働できる状態を整えることが重要です。
改善を繰り返し、徐々に自動化の対象を広げていくことで、業務全体の効率化につながります。
段階的に自動化の対象範囲を広げることで、RPA運用のノウハウが蓄積され、より高度な業務にも適用しやすくなります。
在庫管理にRPAを導入して失敗しないためのコツ
RPAの導入で失敗しないためには、以下のポイントを押さえておきましょう。
RPA導入の進め方を誤ると、期待した効果が得られないケースもあります。
これらのポイントを理解しておくことで、RPAの運用が安定し、導入効果を実感しやすくなります。
導入コストを把握する
RPAを導入する際は、必要となる総コストを正しく把握することが重要です。
RPAの導入には、次のような費用が発生します。
- ツールのライセンス費用
- 初期のコンサルティング費用
- シナリオ作成・設計費用
- 保守・運用にかかる人件費
どれくらいの時間削減やコスト削減につながるのか(ROI)を見積もることで、導入の判断がしやすくなります。
既存システムとの連携方法を検討する
RPAを導入する際は、どのようにデータ連携するかについても検討しておきましょう。
基本的には、RPA導入により、既存システムを大きく入れ替える必要はありません。
ただし、連携方法は以下のようにいくつか種類があります。
- 画面操作
- API連携
- CSV入出力
また、現場にExcelや紙ベースの管理が残っている場合は、RPAが扱えるデータ形式に整えなければ、正しく自動化できません。
RPA導入の工程を整理しておくことで、トラブルを防ぎ、スムーズに運用を始められます。
例外処理を増やさないように設計する
RPAを安定して稼働させるには、例外処理をできるだけ減らして設計することが重要です。
在庫管理において、イレギュラーな入出庫や返品、破損などの例外が発生し、処理が複雑になるとRPAがエラーを起こしやすくなるためです。
例えば、同じ入出庫でも担当者ごとに判断基準が異なっていたりすると、RPAが処理できず止まってしまいます。
業務プロセスを標準化し、例外処理を減らすことで、RPAにかかる修正対応やフォローの手間が減らせます。
在庫管理にRPAを導入した事例
日本たばこ香港(JT International Hong Kong)では、RPAの導入によって在庫管理に関わるデータ処理の負担が大幅に軽減し、業務効率が向上しました。
同社は輸出入手続きや在庫関連の申請業務において、多くのデータ入力を手動で行っており、次のような課題を抱えていました。
- 入力作業に時間がかかり、担当者の負荷が大きい
- 手作業ゆえの入力ミスが発生しやすい
- データ作成に時間がかかり、申請処理が遅延していた
そこでRPAを導入し、各システムから必要なデータを取得し、フォーマットへ自動入力する一連の作業を自動化しました。
導入後は、従来1時間以上かかっていたデータ作成が10分以下で完了するなど、作業時間が約1/10に短縮に成功しています。
また、データ処理の正確性も安定し、担当者は確認業務や改善提案などのコア業務に集中できるようになりました。
※参考:KDDI
RPAによってデータ取得や入力作業を自動化することで、在庫管理に伴う日常業務の負担を軽減できます。
なお、FULLTIMEでは、在庫管理業務の自動化に関するRPA導入の設計や運用サポートも行っています。
\ お気軽にご相談ください /
RPA導入でコア業務に集中し、在庫管理の精度を向上させよう
在庫管理は、データ更新・突合・棚卸・帳票作成など、多くの定型作業が発生します。
RPAを導入することで、ルーティンワークを正確かつ効率的に処理でき、人的ミスの削減や在庫精度の改善につながります。
導入にあたっては、自社の業務フローを整理し、適したツールを選ぶことが重要です。
まずは小さく導入し、改善を重ねていくことで、在庫管理にかかる負担を段階的に減らしていけます。
RPAの活用で在庫管理を効率化し、従業員が分析や改善といったコア業務に集中できる環境を整えていきましょう。
