経理業務を効率化するRPAとは?導入事例や自動化ツール、成功のポイントを解説

経理業務は、入出金の照合や請求書の登録など、日々のルーチン作業が多い業務です。

残業やヒューマンエラー、業務の属人化に悩む担当者も少なくありません。

そんな課題を解決する手段として注目されているのが、「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)」です。

とはいえ、「本当に効果があるのか」「自社に導入して成果が出るのか」と不安を感じる人も多いでしょう。

そこで本記事では、経理業務でのRPA活用のメリットや導入事例、さらに自社に最適な自動化ツールの選び方や導入のステップまで解説します。

最後までお読みいただければ、RPA導入の判断材料が明確になりますので、ぜひ参考にしてください。

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目次

RPAとは?定義や仕組みを解説

RPA(Robotic Process Automation)とは、PC上で人が行う定型作業を、ソフトウェアロボットがルールに沿って自動で実行する技術です。

具体的には、以下のような作業を自動化できます。

  • 入力
  • 転記
  • 照合
  • 集計
  • メール送受信

プログラミングの専門知識がなくても、画面操作を記録したり、ワークフローをドラッグ&ドロップで組み立てたりするだけで業務を自動化できるのが特徴です。

経理業務は伝票の起票・入出金の照合・請求書の登録など、繰り返し行うルールベースの作業が多く、RPAとの相性が良い分野といえます。

RPAについてさらに詳しく知りたい人は以下の記事もご覧ください。
RPAのメリット・デメリットは?導入事例や成功するポイントを紹介
RPAでできることとは?自動化できる業務や事例を徹底解説!

RPAが経理業務に向いている理由

以下では、RPAが経理で選ばれる理由を3つに分けて解説します。

経理業務は規則に沿った処理・大量のデータ・期限厳守が求められるため、正確さとスピードが重要です。

RPAは人の操作を忠実に再現し、24時間稼働や並列処理が可能なため、締め作業や月次定例業務の負荷軽減に貢献するでしょう。

RPA化しやすい業務については以下の記事でも解説しています。
RPA化しやすい業務の5つの特徴を解説!部門別の例もご紹介します

処理スピード・生産性が向上する

RPAは定型作業やルール化された処理を自動化できるため、人手による入力や確認の手間を削減できます。

起動後はデータ取り込みから通知まで連続処理が可能で、作業スピードと正確性が向上します。

例えば、以下のような業務を夜間や早朝に無人で実行することも可能です。

  • 入出金消込
  • 請求書登録
  • 月次資料の収集
  • 定期仕訳

RPAに任せることで、担当者は例外対応や差異の原因分析などより価値の高い業務に集中でき、部門全体の処理量(スループット)も向上します。

人的ミスを削減できる

RPAは同じ手順を正確に繰り返すため、手順ミスや入力ミスを防ぐことができます。

特に以下のようなヒューマンエラーは、作業量が多いほど発生確率が高まります。

  • 転記
  • 二重入力
  • 桁落ち

差し戻しや再作業の発生を抑えるため、業務品質の平準化や内部統制の補助としても役立つでしょう。

業務負担の軽減につながる

月末月初のピーク負荷や突発対応は、残業・属人化・精神的負担の原因になりがちです。

RPAに定型処理を肩代わりさせることで、担当者は判断・確認・承認など、付加価値の高い業務に集中できます。

結果として、担当者のスキルをデータ分析や改善企画などにシフトさせやすくなり、経理部門を作業部隊から経営を支える参謀へと進化させることが可能です。

経理業務で自動化できる具体例と活用シーン

経理部門には、毎月必ず発生する定例業務や大量データを扱う作業が多く、ルール化されたものほどRPAによる自動化効果が高いのが特徴です。

以下では、代表的な活用シーンをご紹介します。

経理業務で自動化できる具体例と活用シーン

自動化により、より付加価値の高い分析や改善活動に集中でき、部門全体の生産性向上へとつながるでしょう。

定型入力・データ処理の自動化

経理担当者は、取引先ごとの請求書や銀行明細をExcelや会計ソフトに手入力する機会が多く、作業量が増えるほど時間やミスのリスクも増加します。

RPAを活用すれば、CSVやメール添付ファイルの読み込みから会計システムへの転記まで、一連の作業を自動化可能です。

具体的な活用シーン

  • 請求書データ登録
  • 経費精算の取り込み
  • 銀行明細データ処理

入力作業を自動化することで、担当者は入力確認や分析業務に集中でき、残業時間の削減や業務品質の安定化が期待できます。

帳票作成・チェック作業の効率化

月次・年次の帳票作成や社内外への提出作業は、手作業では時間がかかり、担当者ごとのやり方にばらつきが出やすい領域です。

RPAは複数システムからのデータ収集・Excelへの自動転記・フォーマット統一などを行い、帳票作成業務を大幅に効率化します。

具体的な活用シーン

  • 月次報告資料の作成
  • 試算表の自動更新
  • 予実管理表の作成

さらに帳票のチェック作業も自動化できるため、レビュー精度を高めながら作業スピードも向上します。

データ突合・確認作業の自動化

経理では、入金消込や取引先との突合業務など、データの一致確認が頻繁に発生します。

RPAを使えば、システム間やファイル間での照合を高速に行い、差異があるデータのみを抽出できます。

具体的な活用シーン

  • 入出金消込
  • 請求書と発注書の突合
  • 仕訳と証憑のチェック

差異検出を自動化することで、人手で全取引を精査する必要がなくなり、確認作業の負担軽減とスピードアップが実現します。

経理業務のRPA導入に成功した事例

ここでは、RPAを活用して集計業務を効率化した成功事例をご紹介します。

株式会社テキトウ様の事例(ECサイト運営・4名体制)

組織再編のタイミングで集計業務の負荷が課題となり、RPA導入を検討されました。

そこで弊社では、以下5つの集計ロボットを提案・導入いたしました。

  • 継続率、残存率集計ロボット
  • 売上集計ロボット
  • 広告集計ロボット
  • 解約集計ロボット
  • 代引き配送結果集計、リスト更新ロボット

導入の結果、月間で50~60時間の作業時間削減を実現。

さらに、集計作業にかかっていたリソースが解放され、今後の運用や改善施策を検討する時間を確保できるようになりました。

この事例からわかるのは、RPAは単なる作業削減ツールではなく、業務の質を高める投資になり得るということです。

特に集計業務のようにシンプルかつ時間を奪われる作業は、導入効果が数字に表れやすく、成功しやすい領域といえます。

さらに詳しく知りたい人はこちら!
株式会社テキトウ様|売上・広告費の集計を自動化!月60時間の業務を削減

経理業務へのRPA導入ステップとツール選定のポイント

以下では経理部門にRPAを導入する際のステップをご紹介します。

経理業務へのRPA導入ステップとツール選定のポイント

経理部門でRPAを導入する際は、やみくもにツールを導入するのではなく、順序立ててステップを踏むことが重要です。

RPAの導入方法について詳しく知りたい人は以下の記事もご覧ください。
RPAの導入方法ってどうすれば良い?導入のメリットや費用について解説!

①業務棚卸と自動化対象の選定

まずは日々の経理業務を整理し、自動化に適した作業を洗い出します。

例えば、以下のような場合は自動化の候補として考えやすいでしょう。

  • 請求書のデータ入力に時間がかかっている
  • 入出金の突合に多くの人手が必要

逆に、個別判断や例外処理が多い業務は、人が対応を残す方が効率的です。

定型で繰り返し発生し、ルールが明確な作業が自動化の対象になりやすいと考えると、整理しやすくなります。

RPAの導入に失敗しない方法について詳しくはこちら!
RPA導入に失敗する5つの原因と対策!失敗しないためのコツをプロが解説

②自社に合った自動化ツールの検討

自動化対象が明確になったら、次はツール選びです。

RPAツールには主に以下の種類があります。

デスクトップ型個人・特定のPCにインストールして利用
サーバー型自社サーバーにインストールして複数ユーザーで利用
クラウド型クラウドサービスとして提供され、場所を問わず利用可能

例えば、まずは小規模で一部の業務だけ試したい場合は、デスクトップ型のRPAツールが扱いやすいです。

直感的な操作で導入できるものが多く、担当者レベルで始めやすいのが特徴です。

一方で、以下のような場合は、サーバー型やクラウド型のRPAが適しています。

  • 部署をまたいで幅広く展開したい
  • 安定した大規模処理を想定している

導入・運用コストは上がりますが、管理性や拡張性を重視したい場合におすすめです。

RPAの種類については以下の記事をご覧ください。
RPAの種類を徹底解説!サーバー型・デスクトップ型・クラウド型の違いと選び方

③導入後の運用と改善サイクル

RPAは導入して終わりではなく、運用と改善のサイクルが成果を左右します

例えば、以下のような状況ではロボットが動かなくなることがあります。

  • 取引先の請求書フォーマットが変更された
  • 社内システムがアップデートされた

対策としては、定期的にロボットの動作を確認し、必要に応じて修正する体制を整えることが重要です。

また、最初は一部の業務から小規模に導入し、成果を確認してから対象業務を広げるのがおすすめです。

小さく試して成果を積み重ねることで、リスクを抑えつつ社内に定着させやすくなります。

RPAで経理業務はなくなる?将来性と活用の考え方

「RPAを導入すれば、経理業務はすべてなくなるのでは?」と不安に思う人もいます。

しかし、RPAは業務を消すものではなく、業務の価値を高める補助ツールです。

ルールが明確で反復的な作業にRPAを導入することで、人的ミスを減らし、作業時間を大幅に短縮できます。

ただし、以下のような業務はRPAだけでは対応できません

  • 判断や調整が必要な業務
  • 経営判断に関わる分析業務
  • 税務・会計基準に関する解釈や判断

経理業務にとって、RPAは業務効率化と業務価値向上の両立を実現するツールです。

導入することで、経理担当者は単純作業から解放され、より戦略的・分析的な業務に集中できるようになります。

RPAに関してよくある質問

以下では、RPAに関してよくある質問に回答します。

RPAに向いている人の特徴は?

RPAは、定型的な繰り返し作業が多い業務で特に効果を発揮します。

具体的には以下のような業務を担当している人に向いています。

  • 毎月同じ手順でデータ入力や照合作業を行う
  • Excelや会計システムでの集計作業が多い
  • ミスが発生すると業務全体に影響する作業を担当

こうした業務を担当している人は、RPAを導入することで作業負荷の軽減とミスの削減を同時に実現できます。

RPAに向かない業務はある?

RPAはルールが明確で反復性のある作業には強い一方で、判断や柔軟な対応が必要な業務には向きません

例えば以下の業務です。

  • 経営判断や会計基準の解釈が必要な作業
  • 取引先との交渉や調整を伴う業務
  • 臨機応変な判断が求められる例外処理

こうした業務は人間の判断力が不可欠であり、RPAだけでの自動化は難しいといえます。

世界3大RPAソフトとは何?

世界的に認知されている代表的なRPAソフトには以下があります。

ソフト名 特徴
UiPathGUI操作に強く、初心者でも導入しやすい
Automation Anywhereクラウド対応に優れ、大規模企業向け
Blue Prism大規模システム統合に強く、金融や製造業で多用

それぞれ機能や導入形態が異なるため、自社業務の特性に応じた選定が重要です。

経理業務で活用する場合は、操作性・既存システムとの連携・運用の容易さを基準に選びましょう。

RPAツールについて詳しくはこちら!
RPAツールおすすめランキング!失敗しない選び方も解説【2025年最新】

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