中小企業でも始められるRPAの活用方法|必要な社内リソースや導入ステップを解説

中小企業でもRPA(ロボットによる業務自動化)の活用が広がりつつあります。
とはいえ「運用に必要な専門知識がない」「そもそもどんな業務を自動化できるかわからない」と、悩む人も多いのではないでしょうか。
この記事では、RPAの基本や中小企業での導入率、RPAで自動化しやすい業務を紹介します。
業務効率化のヒントを探している人や、自社にRPAが向いているのか知りたい人は、ぜひ参考にしてください。

RPAツール「FULLTIME(フルタイム)」は、バックオフィスを中心とした定型業務を自動化できるRPAツールです。
データ入力、システム間の転記、帳票作成など、日々発生するルーティン作業をロボットが代行し、作業時間の削減とヒューマンエラーの防止を実現します。
FULLTIMEが選ばれる理由
- 100社以上のECサイトで500台以上のロボット運用実績
- ロボットの設計・開発・修正は弊社の経験豊富なエンジニアチームが担当
- 導入前・導入後もRPAコンサルタントがしっかりサポート
「手作業が多くてミスが起きやすい」「少人数でバックオフィスを回すのが大変」といった課題を抱える企業に、RPAは効果的です。
業務を自動化する過程でフローの見直しが進むため、業務の標準化や属人化解消にもつながります。
RPAの導入に関する疑問や、「自社でも活用できるか知りたい」という人は、ぜひお気軽にご相談ください。
\ 繰り返し作業を自動化し、限られた人員でも回る体制に /
RPAとはロボットが定型業務を自動化する技術
RPA(Robotic Process Automation)とは、パソコン上で行う定型作業をソフトウェアのロボットが代わりに実行する技術です。
RPAは、次のような繰り返し業務を正確に処理できます。
- データの入力
- 複数システム間の情報転記
- メールの送受信など
このように、人が行うと時間がかかる作業を自動化することで、従業員はコア業務に集中でき、組織全体の生産性向上につながります。
中小企業のRPA導入率とその背景
株式会社MM総研の調査によると、年商50億円未満の中小企業におけるRPA導入率は15%、準備中・検討中の企業は23%でした。
こうした現状を見ると関心は高まりつつありますが、未検討企業は62%と半数以上を占めています。
導入が進まない理由としては、以下のような調査結果が示されています。
- どういうことができるかわからない:28%
- 効果を期待できない/費用対効果がわからない:27%
- 今の従業員体制で業務を十分こなせている:24%
中小企業でもRPA導入は進み始めているものの、情報不足や効果への不安が残ることで、普及のペースが緩やかになっていると考えられます。
中小企業がRPAを導入するメリット
RPAを導入することで、次のようなメリットが得られます。

RPAによって業務の自動化が進むと、限られたリソースでも業務が安定して回るようになり、事業の拡張フェーズでも効果を発揮します。
人手不足をカバーできる
RPAが定型業務を代行することで、人手不足が深刻な中小企業でも限られた人数で業務を回せるようになります。
中小企業では、経理・総務・受発注などの定型作業が特定の担当者に集まりやすく、一人あたりの業務負荷が大きくなりがちです。
RPAを導入することで、これらの作業をロボットが24時間365日休まず処理します。
その結果、社員はコア業務にシフトでき、残業削減や精神的負担の軽減にもつながります。
業務の標準化と属人化の解消につながる
RPAの導入は、業務フローの見直しを促し、業務の標準化と属人化の解消にもつながります。
RPAを正しく動かすには、「誰が・いつ・どの手順で行うか」といった業務フローを明確にし、ロボットに設定する必要があるためです。
この工程により、これまで担当者ごとに異なっていた作業手順が統一され、業務の標準化が進みます。
また、ロボットは決められたルール通りに処理を行うため、属人化した作業が減り、担当者の退職や異動による業務停滞リスクも減らせます。
DX化の基盤が作れる
RPAは既存システムに手を加えずに導入できるため、DX推進の第一歩として適しています。
RPAは基本的にパソコン操作を自動化するため、基幹システムや複雑なITインフラを大幅に変更する必要がありません。
また、比較的短期間で自動化のシナリオを作成でき、業務効率化の効果を実感しやすい点が特徴です。
RPA導入により成功体験を積むことで、デジタルツールを活用するハードルが下がり、より高度なDX推進も進めやすくなります。
中小企業でもRPAを導入しやすい理由
中小企業でもRPAを導入しやすい理由は、主に次の3つです。
RPAは、これからDX化を進めたい中小企業でも導入のハードルが低く、取り入れやすいツールです。
RPAは専門知識がなくても操作しやすい
最近のRPAツールは、マウス操作だけで動作シナリオを作成できるローコード/ノーコード型が主流です。
そのため、IT人材がいない中小企業でも、現場の担当者が自らロボットを開発・運用しやすい設計になっています。
専門スキルに依存しないため、担当者レベルでスモールスタートしやすく、導入後の運用負荷も抑えやすい点がメリットです。
クラウド型のRPAは初期費用を抑えやすい
クラウド型RPAは、初期費用を抑えて導入しやすい点が特徴です。
従来主流であったオンプレミス型RPAは、自社サーバーの構築やシステム環境の準備に高額なコストがかかっていました。
一方でクラウド型RPAは、提供会社のサーバーを利用するため、大規模な設備投資が不要で、サブスクリプション制で利用できます。
自社の業務に合うかを小さく試すことから始められるため、中小企業にも取り入れやすいツールと言えます。
バックオフィスに定型業務が集中している
中小企業では、経理・総務といったバックオフィス部門に、次のような定型業務が集中しがちです。
- 受発注管理
- 勤怠管理
- 請求書発行など
これらの作業は複数のシステムを行き来しながら処理するケースも多く、入力ミスなどのヒューマンエラーが発生しやすい点も課題となります。
RPAはこうした繰り返し作業をルールに沿って正確に処理できるため、業務の効率化と作業精度の向上につながります。
RPAで自動化しやすい中小企業の代表的な業務
RPAで自動化しやすい中小企業の代表的な業務は、次のとおりです。
特に、複数システムの転記作業や同じ手順を繰り返す業務は、自動化によって効果が出やすい傾向があります。
日々の業務の中でルーティン化している単純作業があれば、RPAで自動化できないか検討してみましょう。
経理(請求書処理・入金確認・仕訳入力)
経理部門では、主に次のような業務を自動化できます。
- 入金データを会計システムへ自動転記
- 請求書(PDF)を読み取り、データ化
- 仕訳入力の自動処理など
これらはルールが明確で繰り返しが多いため、RPAとの相性が良い業務です。
自動化により入力ミスを防ぎつつ、担当者はより重要な確認・分析業務に時間を割けます。
総務・人事(勤怠チェック・書類作成)
総務・人事部門では、次のような業務を自動化できます。
- 打刻データとシフトの差異チェック
- 住民票・雇用契約書などの定型書類の作成
- 勤怠データの集計・システム入力など
毎月必ず行う業務が多い場合は、RPAによって作業時間とミスを削減できます。
担当者の負担が軽くなり、人事施策や社員対応など、より注力したい業務に時間を回せます。
受発注業務(注文データの転記・伝票作成)
受発注業務では、次のような作業を自動化できます。
- Web・FAX注文データを基幹システムへ入力
- 発注書・納品伝票の自動作成・印刷
- 在庫データの確認・突合作業など
受発注業務は複数システムを行き来する作業が多く、ヒューマンエラーが発生しやすい業務です。
RPAを活用することで処理速度と作業精度が向上します。
営業・サポート(メール送信、自動リマインド)
営業・サポート部門では、次のような業務を自動化できます。
- 顧客管理システムからリストを抽出
- メールマガジンや案内メールの一斉配信
- 支払い遅延顧客へのリマインドメール送信など
ルーティン作業の負担を減らすことで、営業担当者は商談やフォローなどの重要業務に時間を使えます。
チーム全体の売上活動の効率化にもつながります。
中小企業のRPA導入にかかる費用と必要な社内リソース
RPAの導入費用は、クラウド型とオンプレミス型で大きく異なります。
一般的にクラウド型は費用を抑えて利用できるため、中小企業でも導入しやすい傾向があります。
両者の主な違いは、以下のとおりです。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| クラウド型RPA (サーバー不要) | ・短期間導入が可能 ・サブスクリプション形式で利用できるため、スモールスタートしやすい |
| オンプレミス型RPA (自社サーバーで運用) | ・カスタマイズ性が高く、独自要件に合わせやすい ・準備や運用負担は大きめ |
初期費用に関しては10~50万円あたりが目安のツールもあれば、低コストで始められるものもあるため、まずは小規模運用から始めるのが現実的です。
なお、RPAの運用には、最低でも担当者1名が必要です。
高いITスキルは不要ですが、次のような人が適しています。
- 業務フローに詳しい
- 業務改善に関心がある
- ツールの学習やロボットの動作チェックができる
また、運用に不安がある場合は、外部のサポートを活用しながら少しずつ内製化していく方法も選択肢の一つです。
中小企業がRPA導入でつまずきやすいポイント
中小企業がRPAを導入する際につまずきやすいポイントは、次の3つです。

導入ポイントを理解せずに進めると、思ったほど業務を効率化できなかったり、システム負債を抱えたりする場合があります。
あらかじめ注意点を把握しておき、長期的に運用できる体制を整えていきましょう。
自動化対象を誤ると効果が出ない
RPAは手順が頻繁に変わる業務や、人の判断が必要な非定型業務には適していません。
こうした業務を無理に自動化しようとすると、ロボットがエラーを起こしやすく、運用負荷が高まってしまいます。
まずは「毎月同じ手順で行う」「例外処理が少ない」といった、手順が安定している業務から着手することが重要です。
自動化に適した業務を正しく選定することで、RPAの効果を最大限に引き出せます。
設計が不十分だとロボットが止まりやすい
RPAは設計が不十分だと、システムのアップデートや画面レイアウトの変更によって、ロボットが止まる可能性があります。
特に、業務フローが複雑な状態でシナリオを作成すると、わずかなシステムの変更でもシナリオが停止しやすくなります。
RPAのシナリオを設計する際は、業務手順を見直すことが重要です。
既存の手順や設定に固着せず、なるべくシンプルなシナリオを設計することが、安定した運用をするためのポイントです。
ブラックボックス化しやすい
RPAは運用担当者が1人の場合、ブラックボックス化するリスクがあります。
担当者が異動・退職した際に、シナリオの内容や管理方法が引き継がれず、トラブル時に誰も対応できない状態が発生しやすいためです。
ブラックボックス化を防ぐには、シナリオの文書化や変更履歴の管理、複数人で情報を共有する体制づくりが大切です。
担当者が変わっても保守できる環境を整えることで、長期的に安定した運用が可能になります。
【中小企業向け】RPA導入ステップ
RPAを導入する際は、次の4ステップで進めます。
RPAの運用に関する不安がある企業ほど、導入を検討する段階から慎重に進めていきましょう。
1. 自動化する業務の棚卸しを行う
まずは、RPAで自動化すべき業務を見極めるところから始めます。
現状の業務を洗い出し、次のような基準で評価してみましょう。
- 繰り返し行っている業務か
- 業務手順は明確でルール化しやすいか
- 自動化することで削減できる時間が大きいか
これらの基準に当てはまる業務は、RPAの効果が出やすい傾向があります。まずは1〜2つの業務を対象にしましょう。
2. ツール・ベンダーを選定する
次に、RPAツールやベンダーを選定します。
中小企業の場合は、社内のリソースで無理なく運用できるかどうかを基準に判断しましょう。
具体的には、次のような点を確認します。
- ITスキルがなくても扱えるか(ノーコード/ローコード対応か)
- 月額費用が予算に合っているか
- サポート体制は十分か(導入支援・問い合わせ対応など)
自社の業務レベルと運用体制に合ったツールを選ぶことで、導入後のトラブルや負担を抑えられます。
3. 小さく運用を始める
ツールを選んだら、まずは小さな範囲から本番運用を始めます。
選定した業務でロボットを作成し、実際の業務フローに沿って動かすことで、運用効果を検証できます。
最初は自動化の範囲を広げすぎず、ロボットの動作を細かくチェックしながら改善することが重要です。
期待した成果が得られているか確認しつつ、小さく成功体験を積むことで、他の業務への拡大もしやすくなります。
4. 改善しながら自動化範囲を広げる
小さく運用して得られた成果や気づきをもとに、次の業務へ自動化範囲を広げていきます。
最初の成功事例から得た知見を活かすことで、RPAの効果が社内に定着しやすくなります。
また、運用担当者だけでノウハウを抱え込まず、成功事例を社内で共有することも大切です。
ほかの部門と業務効率化について意見交換することで、新しい自動化のアイデアが生まれ、組織全体の業務改善へとつながります。
RPAを導入した中小企業の成功事例
ここではRPAツール「FULLTIME」を導入し、自動化に成功した事例を紹介します。
実際の企業でどのような課題が解消され、どれほどの効果が得られたのか、導入のイメージをつかむ参考にしてください。
事例1. 2台のロボット導入で、社内の業務進行がスムーズに
株式会社B.VALANCEでは、RPAの導入により返品処理や受注処理の負担が大幅に軽減し、出荷業務の効率化と月次決算の安定化を実現しました。
同社はサブスクリプション事業の拡大に伴い、返品データ処理やアップセル受注処理を手動で行っており、出荷業務と並行すると負荷になっていました。
そこで、2台のRPAロボットを導入したところ、作業の自動化により業務時間の大幅な短縮に成功します。
今では月次決算への影響も解消され、社内全体のスケジュール調整もスムーズになっています。
RPAロボットは安定して稼働しており、「空気のような存在」と感じるほど日常業務に溶け込んでいるそうです。
事例2. 売上・広告費の集計を自動化し、月60時間の業務を削減
株式会社テキトウでは、集計業務をRPAで自動化することで、次のような成果を上げています。
- 月50〜60時間の業務削減
- より精度の高い分析体制の構築
同社は4名体制でEC運営を行っています。
これまでは、売上・広告・解約などの集計をすべて手動で行っていたため、担当者間で業務が分断される課題を抱えていました。
そこで5つのRPAロボットを導入し、日次で必要なデータを自動収集・集計できる環境を整備します。
結果として、人では1日かかる作業も自動化され、広告費の見直しやPDCAの高速化につながりました。
RPAは中小企業の人手不足を解消し、事業の拡張性を高める
RPAは専門知識がなくても導入でき、バックオフィスを中心に幅広い業務の自動化に活用できます。
中小企業に多い「少人数で多くの業務を抱える」という課題に対して、RPAは効果を実感しやすいソリューションです。
今回紹介した企業の事例でも、次のような成果が得られています。
- 業務負担の大幅削減
- 集計精度の向上
- 決算業務の安定化
RPAを導入する際は、自動化する業務の選定や設計、小さく運用することから始めましょう。
実際に稼働させて得た知見を、社内で共有しながら範囲を広げていくことで、組織全体の業務効率化へと発展します。
